FAQ:アップルのマルチタッチ関連特許--その内容と影響は

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年06月27日 07時30分

 Appleが米国時間6月21日に取得した特許は、スマートフォン関連の知的所有権訴訟が絡み合った現在の状況の中で、非常に役立つ可能性がある。

Appleの特許は、1本指でのスワイプでスクリーン上の要素を動かす場合と、2本指でのスワイプによる場合との違いを対象としている。 Appleの特許は、1本指でのスワイプでスクリーン上の要素を動かす場合と、2本指でのスワイプによる場合との違いを対象としている。

 この特許は、最近のスマートフォンの最大の特徴、つまりマルチタッチディスプレイによるユーザーインターフェースの核心に迫るものだ。米国特許番号7966578のタイトルは、「表示されたコンテンツを移動させるための携帯型多機能機器、方式、およびグラフィカルユーザーインターフェース」だ。

 とはいえ、それは何を意味するのだろうか。米CNETは関連する問題をいくつか考えてみた。

--そもそも、この特許は何を対象としているのか。

 この特許は、スマートフォンでできる最も基本的なことの一部、つまりスクリーンをタッチして、そこに表示されている要素を動かすことに関係している。タッチを行う指は、1本の場合も、2本の場合も、さらにそれ以上の場合もあるが、特許の内容はその本数だけに着目している。具体的には、指を滑らせるジェスチャーを行うことで、コンテンツを表示したページ全体が動くか、あるいはフレーム内の要素だけが動くかについて、多く言及している。

 この特許では、「そのジェスチャーに使う指の数に応じて、ユーザーは簡単に、ページ内コンテンツを移動させたり、ページ内コンテンツの中にあるフレーム内コンテンツだけを移動させたりできる」としている。

 この特許の要約には、以下のように記載されている。

 タッチスクリーンディスプレイを搭載した携帯型多機能機器とともに使用するためにコンピュータに実装された方式。ここにはフレーム内コンテンツの一部を表示するフレーム、さらにはページのほかのコンテンツを含む、ページ内コンテンツのタッチスクリーンディスプレイ上での一部表示が含まれる。N本の指による移動ジェスチャーは、タッチスクリーン上あるいはその付近で検出される。それに反応して、フレーム内コンテンツのうち表示されている部分、および当該ページのそのほかのコンテンツを含むページ内コンテンツが移動し、タッチスクリーンディスプレイ上にページ内コンテンツの新しい部分が表示される。MがNと異なる数である場合に、M本の指による移動ジェスチャーは、タッチスクリーン上あるいはその付近で検出される。それに反応して、フレーム内コンテンツが移動し、タッチスクリーンディスプレイ上にフレーム内コンテンツの新しい部分が表示されるが、当該ページのそのほかのコンテンツは移動しない。

--ちょっと待った。話が見えなくなってきた。

 では、少し話をまとめよう。この特許は、スクリーンをタッチした際に、そこに表示されたコンテンツがどのように動くかを決めるものだ。たとえば、指1本でタッチすれば、ページ全体が動くが、2本でタッチすると、この特許では「フレーム」と呼んでいる、特定領域内のコンテンツだけが動くという場合が想定される。このより小さなフレームは、アイテムのスクロール可能なリストや地図の一部など、いくらでも考えられる。

 この特許の最初の請求項は、固定ウィンドウ内に表示されるウェブページについて書かれているが、それ以降の請求項では、文書処理、スプレッドシート、電子メール、プレゼンテーション文書、地図、スクロールリストといったほかのタスクについて詳述している。

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