フジロックへの出演も決まったPains of Being Pure at Heartのドラマーであり、超のつくJ-POPオタク(でもイケメン)として知られるKurt Feldman。そんな彼が大好きな日本のアルバム10枚を紹介するコーナー、1年ぶりなうえに名前まで変わってしまいましたが、今回はついに禁断のあのバンドを語ります!

フリッパーズ・ギター『ヘッド博士の世界塔』(1993)

フリッパーズ・ギターの3枚のスタジオ作の中でも、これはすごくフックがあって、僕が一番よく聴くアルバムなんだ。彼らのほとんどの作品と同じように、多くの曲は何らかのバンドのサウンドを参照してる。このアルバムでいうと「アクアマリン」は彼らなりのMy Bloody Valentineトリビュートで、「グルーヴ・チューブ」は後期Soup Dragonsに強く傾倒してるし、「星の彼方に」にはStone RosesのJohn Squire風のリフが見受けられるね。でもそれが優れたプロダクションでうまく表現されているし、彼ら自身のものになっているから、何の問題もないんだ。


一風堂 『ナイトミラージュ』(1983)

これはユニークで予測不能なリズムの上に、80年代テクノ・ポップの感性と日本の伝統的な音楽をあしらった、多様なスタイルと鮮烈なテクニックを持った土屋昌巳のアルバム。比較的“エレキ”っぽいサーフ・ミュージックだった初期の一風堂のアルバムとは全然違う。日本のテクノ・ポップに詳しい僕のルームメイトが、Bill Nelsonのファンだった僕に教えてくれたんだ。このアルバムにはJapanのSteve Jansenのドラムと、シタールみたいなサウンドを出すPercy Jonesのフレットレス・ベースがフィーチャーされていて、「African Nights」は僕の好きな曲のひとつだよ。



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