スペインで闘牛士を体験してみた
私はJustGivingにおいて
「100箇所の職場体験、現場体験してきます」
という挑戦を通じてピースウィンズ・ジャパンへの寄付を集めています。
今回はその14箇所目となります。過去の体験はこちら。
※職場体験をなんでしようと思ったのか、はこちらを御覧ください
闘牛って見たことある?
俺はもちろんないです。興味もあまりなかった。しかし興味ないものこそやってみないといけません。職業体験シリーズですから。
というわけで、行ってきましたスペイン。やるなら本場だぜい、オーレィ!
というわけで行き先は場所はアンダルシア地方。ロンドン乗り継いで、セビリアという町に到着。すげえ遠い。
でも、町はすばらしい。気温は40度とかだけど。オーレィ!
で、今回ですが、スペイン在住、日本人唯一の闘牛士濃野 平さんと奥様にアレンジいただきました。濃野さん、奥様ありがとうございます!
濃野平さんの公式サイト
濃野さんの闘牛の動画も見れますぜ。しかし、スペインにわたって12年。こんなところでたった一人で頑張っている日本人がいるなんて驚きです。オーレィ!
さて、闘牛です
闘牛に必要なものはなんでしょう。
1 衣装と道具
2 ホンモノの見学
3 練習
4 闘牛場
5 牛
6 度胸
はい、最後はなんだか結婚に必要な3つの袋みたいになってしまいましたがこんな感じ。必要なものは揃えなきゃいけません。ということで順に揃えていきます。
衣装と道具
闘牛士の衣装はカッコいいですが、明らかに一般的に売っていません。ということで濃野さんにご紹介いただき、プロの闘牛士向けの衣装やさんにご紹介いただき、レンタルすることになりました。
といわけでたくさん試着してとってもすばらしい衣装が決定。
全身装備の写真はまたあとで。
はい、次。
2 ホンモノの見学
闘牛、まずは見ないことには始まりません。というわけで、見学です。今日はとてもでかい闘牛が行われるということで楽しみです。
闘牛場ね。色がいいやね。
人でいっぱいだーい。
マタドールたち。かっこいいぜ。
オーレィ!
馬が牛に倒されていました。こえええええええ。
さて、闘牛の流れ。
牛が出てくる⇒複数の闘牛士が軽くさばく⇒馬に乗った人が出てきて槍でいきなり牛をつきさす⇒アシスタントが牛に飾りをついたモリを6本突き刺す⇒メインの闘牛士が赤い布で牛を行ったり来たりさせる(いわゆるみなさんがイメージするのはこれ)⇒闘牛士が牛を突き殺す
最後、殺すんですねー。これをもって動物愛護団体を中心に闘牛中止を訴えており、実際に一部では中止の動きがあるそうです。で、私の感想ですが、
・確かに殺しちゃうのはかわいそう
・一方で文化的な価値がある儀式である
と思いました。このあたりはどちらが正しいという問題ではなく、非常に難しいなと思いました。
3 練習
さて、実際の闘牛を見てわかりましたが闘牛は本当に危険なんですよ。油断すると事故が起きます。最近も闘牛士が喉を角で突かれた事故や、超有名闘牛士が腿を疲れて8リットル輸血をして一命をとりとめた、というニュースが話題になったばかりです。というわけで、ナメちゃいけません。よって一生懸命練習してから望みます。
公園で練習の図。
牛の角を使います
ふざけていません、練習です。オーレィ!
オーレィ!
物珍しいようで、清掃員が俺達の写真を撮っていました。
4 闘牛場
練習も終わり、いよいよ闘牛場に向かいます。今回は牛を生産している農場の闘牛場をお借りしました。
すさまじく金持ちらしい農場に向かう。
本格的な闘牛場がその中にある。これが今日の俺達の舞台さ。オーレィ!
なんと、そこには偶然、闘牛界のスーパースター「モランテ・デ・ラ・プエブラ」がいた。もちろん俺達はまったく知らないがどうやらイチロー、ウサイン・ボルト、ベッカム並のスターらしい。確かにネットで調べたら「世界で一番有名な闘牛士」とか書いてある。
記念撮影。よろしく、オーレィ!
で、彼は「わざわざ日本から闘牛を体験しにきた珍妙な一団」に大変興味を持ち闘牛を見学するという。うーむ、望むところだ!初めてサッカーやる瞬間をベッカムに見てもらえるようなもんだ。最高じゃないか!
5 牛
だいぶそろってきた。想定外に世界一の闘牛士までそろってしまった。あとは牛が必要である。これは農場から2頭レンタルした。本当の闘牛に使う牛は500キロとかあるが、これを使うと本格的に死ぬので、仔牛にした。でも150キロとか180キロとかあるんだぜ。
おい、ちいさっ!とか思っただろ。
しかしだね、180キロってさ相撲取りとかアメフトの選手と同じで、そいつらの頭に強烈な角がついてて、それが猛突進するわけですよ。まじ、無理だから。牛の前たったらわかるから。
さて、いよいよ闘牛します。しちゃいます。ということで。
6 度胸
さて、いよいよショータイム。度胸をもってレッツラゴー。
とにかく行きたくないが、周りの目もあるし闘牛場に出ざるを得ない。ああ、もう行こう!
ここからは動画で。ヘタレ闘牛をどうぞ。いきなり僕の体のほうに向かってくるのがわかります。
うーむ、写真を見て気づいたが牛がつんのめっているな。これは駄目だ。
腰が完全に引けているが仕方ない。だってすげえ怖かったんだもん。すげえ凶暴だったので、一回オーレィ!とやって一目散で逃げる羽目になりました。
ちなみに2頭目の黒毛牛はこれ。
小さく見えるけど、目の前にたってご覧なさいよ、本当にこわいから。いやあ、全く伝わらないと思うんですが、こわいんですよ。150キロクラスでも。プロの闘牛士は600キロを相手に戦います。考えられん・・・・。
感想
本当に楽しかった。怖かったけど。牛を前にして、男ならやらねば!的な気持ちを久しぶりに持った。
そして、牛に追いかけられて、生まれて初めて本気で逃げた。何かから本気で逃げるなんて本当に生まれて初めてだった。
というわけで、本当に闘牛士のみなさま、体に気をつけて頑張ってください。私はとてもじゃないけど、なれそうになれません。
今回挑戦したマタドールご紹介
■大塚T郎
今回の闘牛ツアーの隊長ですべてのコーディネートをしてくれた。ありがとうT郎。私を南極にも連れていってくれた冒険家。闘牛では真っ先に牛に挑み、スペイン人から賞賛を得る。ロンドン在住。
■心平しゃん
広尾のレストランCICADAとか品川のTYハーバーとかのイケメンやり手社長。残念ながら今回の闘牛にてダントツのチキンぶりを見せつけ、写真では真剣な顔をしているがこの直後に赤い布を投げ捨て全力で逃げることになる。
■うっちー(マジシャンネーム シンヤ)
ipadマジックで一躍有名になった電通所属のサラリーマジシャン。
■りく
株式会社シゲル代表取締役。モバイルに精通。アイドルも大好き。
ということで、真夏のスペインからおとどけしましたー。みなさんお疲れ様でした!オーレィ!
※8月10日21時56分追加
ポスター、わざわざ作ったのにすっかりわすれていました。
これ、闘牛やる前日に近所のお土産さんで作ったんです。よくある感じで、有名闘牛士の名前にならんで「OZARN」も入れ込んでくれるというおみやげ用ポスターなんですが、今よくよく見たら私の名前の下にまさに闘牛中に出会った「モランテ・デ・ラ・プエブラ」の名前が!奇跡だ、奇跡だ!