2011年9月3日(土)「しんぶん赤旗」

福島第1

手順書、黒塗りだらけ

衆院委理事会 東電に再提出求める


 衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会の理事会が2日に開かれ、東京電力が作成した福島第1原発事故時の運転操作手順書が提出されました。しかし手順書は、ほとんどが黒塗りされているなど、事故原因の解明にはほど遠いもの。理事会は、津波後の対応を含む過酷事故対策の手順書を改めて提出するよう求めました。

 日本共産党の吉井英勝衆院議員によると、提出された手順書は見開き12ページ。全200行以上あるうち、原子炉の緊急停止後の炉内の圧力調整の際の当直長や操作員の手順など、13行だけしか読めず、他の部分はすべて黒塗りの状態です。東電は、知的財産が含まれているなどとして非公開としています。

 一方、手順書は、津波到来後の全交流電源喪失による過酷事故への対応は含んでいませんでした。同日の理事会で東電の担当者は、津波後の対応の手順書が存在すると認めました。同委員会の川内博史委員長(民主党)は、津波後を含む過酷事故対策の手順書を、改めて7日の理事会に提出するよう求めました。





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