FacebookやTwitterなどのSNSは仲間づくりのツールとして浸透していますが、オーストラリアの放送局ABCの報道によれば、そのヘビーユーザーほど、より強い孤独感を感じているのだとか。そればかりか、SNS依存は孤独感を増長させ、不安障害やうつ病などにつながることもあるといいます。

そんななか、現実世界での仲間を作ることの重要性に改めて焦点を当てたのが『最高の人生を送る一番の方法はリアルな仲間を作ることだ ―TwitterやFacebookではできない人生が変わる仲間作りの法則―』(萩原純一著、アスコム)です。SNSの浸透によって、本来は当たり前のことであったはずの「リアルな仲間作り」が難しくなっている状況下で、その基本的な手段をわかりやすく説いた本書。特に「すぐ役立ちそうだな」と感じたのは、7つの「仲間力を上げる仕事術」です。

1.楽しそうに仕事をする(146ページより)

たとえ辛くても、楽しそうに仕事する。そして嫌いな仕事に取り組む際は、本当に楽しいことを「ご褒美」として混ぜ、あらかじめ段取りをつけておいてから進める。そうすれば楽しそうに仕事ができ、自然といい仲間が集まってくるという考え方です。

2.「裏テーマ」を設定する(149ページより)

自分が将来どうなりたいか具体的な目標を定め、仕事のなかに、目標達成のためのライン上にあるパーツを見つけ出す。会社にいれば仕事はしっかりこなす義務がありますが、「裏テーマ」があれば、やりがいはさらに高まるというわけです。

3.うまくいかないときは休む(153ページより)

ネガティブな感情はよりネガティブな状況を呼び、負のスパイラルを呼び込むもの。そこで、うまくいかないときは思い切って休み、一度流れを断ち切ったほうが立ち直りは早いといいます。

4.思い切ってやめる(156ページより)

視点を変えてもうまくかないときは、思い切ってやめる。やめることで無駄な時間とお金の流出を防ぐことができるので、「やめた方がいい」場合もあるのです。

5.「サザエさん」で憂うつにならない(159ページより)

日曜夕方の「サザエさん」を見て月曜が近いことを実感し、憂うつな気分になる「サザエさん症候群」。この状態に陥りやすい人は、仕事を「やらなければならないもの」と考え、できればやりたくないと思っているそう。そこで、「仕事が楽しく、遊んでいるのと大差がない」状態にいる「憂うつにならない人」のあり方に学ぶ必要があります。そして仕事が楽しくて仕方がない人は、仲間を作りやすいのです。

6.インプット不足はすぐばれる(161ページより)

リアルな世界で交流を深め、大きなつながりを作るため、日頃から話の引き出しを増やしておく。そして新しい情報のインプットを欠かさなければ、自分に筋肉がついた実感が得られる。日々の勉強と新しいことへの挑戦が大切なのです。

7.目下を丁寧に扱い、部下に頭を下げる(164ページより)

自分より経験の浅い人間や若い人間には、むしろ目上の人間のように丁寧に対応すべき。部下だろうが後輩だろうが、困っているとき素直にそれを伝えられるかがポイントだからです。部下や先輩からすれば、上司や先輩から教えを乞われることはうれしいもの。コミュニケーションが円滑になり生産性が上がります。

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(印南敦史)