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2011/8/29 10:00 · ひとりごと

もうその頃のことをリアルで体験していた人さえこのサイト読者の少数派になっているのではないかと言うのが、10年前の今日の出来事。それが、国内で始めて、全国一律のデータ通信定額制サービスが始まったという出来事です。あ、今日の話はつまんないので読まなくて結構です(笑)。

それが、(当時)DDIポケットが始めた、(当時)AirH”と言うサービス。PHSを使ったデータ通信で、全国一律でデータ通信を定額制にしたサービスとしては初めてのものでした。それに先立って各地の地域型PHS(アステル系)の一部ではやはりPHSを使った定額データ通信サービスは行われていましたが、地域が限定され、なおかつほとんどが一度経営破たんを経てエリアも狭いというものでほとんど脚光を浴びることが無かったわけですが、当時エリアの広さで携帯電話各社と互角とまでは行かないまでもそこそこいい勝負をしていたDDIポケットのPHSで完全定額サービスが始まる、と言うことは、まさに画期的なことでした。と言うことでその頃のことをほぼ独り言ベースで書き連ねます。

発表は5月。その当時私は学校を出て田舎に事業所があるNTT系べったりの某メーカに就職したばかり。新入社員は全寮制(笑)で、もちろんネット環境なんてないし、そのボロ寮は各部屋に電話線を引っ張ることさえ出来ない不自由なところでした。自然、寮生の多くはネット接続を渇望し、その手段として無線通信を第一の選択肢と考えつつありました。

しかし、当時、3Gはまだ本格サービス開始前。携帯電話のほとんどは9.6kbpsとか言うデータ通信回線しか提供できず、その料金も1分50円とかそういうレベル。その中でPHSの1分10円で32kbpsないし64kbpsと言うのは、当時としては最も安い選択肢。そんなわけで、同期の寮生のほとんどがPHSでのネット環境補完を狙っていたそのときに発表されたのが、AirH”と言うわけです。

ただ当時、PHSそのものの世間からの風当たりは強く、と言うのも、携帯電話がカラー化し、多様なコンテンツを提供し始めたのに対して、PHSも端末性能的にはそれに追随しながらもコンテンツが全くそろわず、携帯電話の矢継ぎ早なモデルチェンジに押され端末性能に大きな差をつけられようとしていたころ。通話料金の安さも携帯電話勢の値下げとPHSのエリアの弱さでほぼ帳消しであり、PHS加入者数はゆっくりと減り始めていた頃でした。

と言うような状況で、当時PHSを使っていた私は、PHSの高音質や安さ、これがPHS同士でしか発揮されないのにも関わらずPHS利用者が減っていることをなんとか出来ないかと思い、PHS応援サイトを立ち上げていたりしました。当時は個人ページの1コーナーだったのですが、その後さりげなく独立したりしていった、と言うのは長い読者の皆さんからはご存知のとおり(そんな人いるのかな?)。

そんなわけで、当然、PHSの新しい動きを常にチェックしていたところにこのニュースでしたから、そりゃもう歓喜です。急いでコンテンツを作ってアップロードして。なんてことをしつつ、発売の日を首を長くして待ったものです。

当時、定額サービスは二段階で開始されました。第一弾が、64kbpsで25時間まで定額と言う「ネット25」サービス。これが6月1日に開始。そして、8月中に第二弾、32kbpsで時間無制限と言う「つなぎ放題」サービスが開始と言う流れ。端末はまずは1機種で、両サービスともに対応と言うもの。なので、6月2日には早速端末を入手していました。また、その当時ノートPCと言えばまだ20万以上する時代ですが、PCMCIAスロットのついたWindowsCEのハンドヘルド端末(約800gのちっちゃいノートPCタイプ、通称みにぱそ、正式名称はシャープTelios HC-VJ1C)を、中古屋で3万円ほどで入手。これで、自室だけでなく「本当のモバイル」環境を始めて整えました。そういえば最初のカード型端末は「標準モデムドライバ」で動く非常にシンプルなものだったわけですね。

で、第一弾サービスであるネット25でモバイルネットを楽しむ日を送りつつ、やっぱり、使い終わったら急いで切断、なんてことをやって使う時間を節約しながら頑張っていた中、正式に、8月29日に「つなぎ放題」が開始となることがアナウンスされました。また、当初は「つなぎ放題」は月額7000円と、ネット25の月額5800円よりも高額となることが予告されていましたが、サービス開始日告知と同時に、最初から5800円での提供となることも発表。これで何の憂いもなくつなぎ放題に移行できます。もちろん予約日からすぐに8月29日当日からの適用を予約しました。どうでもいいですが、高いですね、今から考えると。32kbpsで5800円。それでも当時としては「定額」と言うだけで画期的だったんです。

そして8月29日。その週の月曜日(8月27日)から三日間ほど、田舎の事業所から都心の某社に毎日通うというお仕事をおおせつかっていた、その三日目。なんとなく毎日みにぱそを持ち歩いていて、なんとなくネットにつないで行き帰りの暇つぶしをしていたりしていたわけですが、三日目、ついにつなぎ放題が開放。つなぎ放題アクセスポイントに繋がると接続ランプが違う色になる(と言うか当時は32kbpsパケット方式はつなぎ放題じゃないと繋がらなかった)わけで、初めてその色を見たときは感動したものでした。

と言うことで、東京でモバイルでデータ通信が使い放題となったその日からずっと定額データ通信を使い続けている私だったりします。2007年ごろまではPHSが主役、その後、PHSとイーモバの併用期間から、PHSとドコモ3G併用期間(Hybrid W-ZERO3契約で)へ、それから今はEVDO+WiMAX+予備でPHS、と言う感じで、モバイルに関しては一度も途切れさせていないことが自慢です(自慢か?)。

モバイルインターネットが「完全定額」の時代に移った日から今日でちょうど10年目。なんとなく懐かしむ気持ちでこんな記事を書いてみたりしました。でわ。

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2011/8/29 10:00 · ひとりごと · (No comments)
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