【6月24日 AFP】カナダ・トロントの空港で今月、エア・カナダ(Air Canada)機に搭乗していた女性客が寝入ってしまい、着陸後の飛行機内に一人取り残される出来事があった。スタッフらがこの女性を見落としてしまったことが原因とみられている。

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 真っ暗な機内の中で独りぼっちとなったまま目を覚ましたのは、ティファニ・アダムス(Tiffani Adams)さん。アダムスさんの友人が、エア・カナダのフェイスブック(Facebook)のページに事の経緯について投稿すると、これを目にした人々から信ぴょう性を疑う反応が相次ぎ、同社から問い合わせを受けた。

 この友人の投稿によると、アダムスさんはケベック(Quebec)州の空港からトロント・ピアソン空港(Toronto Pearson International Airport)に向かう機内の中で眠りに落ちた。たまたま彼女の席の列には他の客がいなかったという。

 着陸後に乗客・乗員が降機すると、機体はターミナルからけん引されて移動したとみられ、アダムスさんは「真っ暗闇」の中で目を覚ました。

 アダムスさんは友人に電話をかけたものの、すぐに充電池が尽きたという。

 その後、どうにかドア1か所を開けることができたものの、ドアから地面までは最大15メートルの高さがあった。

 そこでアダムスさんは操縦室の中で見つけ出した懐中電灯を使い、手荷物を運搬するカートの運転手に気付いてもらうことができたという。

 飛行機の開いたドアから脚を垂らしてるアダムスさんを発見した運転手は「ショックを受け、一体どうやったら機内に置いていかれるのかと尋ねてきた」といい、アダムスさんは「私も同じことを考えている」と返したという。

 アダムスさんによると、エア・カナダからは今回の出来事について謝罪を受けたものの、これ以降あまり良く眠れず、夜驚症に苦しんでいるという。(c)AFP