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小笠原歩の目…世界カーリング女子、日本に足りなかった「攻め」の作戦

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 カーリングの女子世界選手権は9日、カナダのカルガリーで決勝が行われ、スイスが4―2でロシア連盟を破り、2大会連続の優勝を飾った。1次リーグで敗退した日本は来年の北京五輪代表枠をかけ、12月の世界最終予選に出場する。

ショット成功率は良かったが…

 日本代表の北海道銀行は6位以内で得られる北京五輪出場枠を逃した。5勝8敗での敗退は予想外だった。

 序盤の手堅い戦いぶりが気になった。例えば中国戦。相手は国際経験が多くなく、ハウス内に石をためない安全策で挑んできた。日本はこれに付き合い、石をはじきあう展開になった。

 日本には今大会のショット成功率5位が示す実力がある。なのに、技術を要するショットでハウス内に石をためる「攻め」の作戦を仕掛けず、簡単な打ち合いを重ねた。もったいない。結果的に2―5で敗れ、ここから黒星が先行した。

 国を代表する重圧は大きい。私も北海道銀行でスキップだったが、大舞台ほど安全策を選びがちだった。しかし、ルール変更でハウス内に石がたまりやすくなった今は、攻めなくては勝てない。私がいた頃と同じような戦い方をしていては、私が引退した意味がない。技術力にふさわしい攻撃的な戦いを見たい。

 1点差負けが4試合と、紙一重の戦いではあったが、世界選手権は日本代表として結果を残す場。北京五輪で金メダルを目指すなら、覚悟が必要だ。大舞台で味わった厳しさが、今後の戦いに生きると信じたい。(小笠原歩・ソルトレーク、トリノ、ソチ五輪代表)

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