米FTC マイクロソフトの大手ゲーム会社買収の差し止めを請求

アメリカのFTC=連邦取引委員会は、IT大手マイクロソフトによる大手ゲーム会社「アクティビジョン・ブリザード」の買収について7月の期限までに成立しないよう差し止める請求を裁判所に行いました。この買収をめぐっては、巨額の買収が市場の競争を妨げるか否かをめぐり、世界各地で判断が分かれています。

マイクロソフトは去年1月、メタバース事業の拡大を図るため人気ゲーム、「コール・オブ・デューティ」などを手がけるアメリカの大手ゲーム会社、「アクティビジョン・ブリザード」を687億ドル、日本円にしておよそ9兆5000億円で買収すると発表していました。

しかし、巨額の買収が市場の競争を妨げるか否かをめぐり、世界各地で判断が分かれていて、EU=ヨーロッパ連合の執行機関にあたるヨーロッパ委員会や日本の公正取引委員会が買収を承認するとしている一方、アメリカのFTC=連邦取引委員会やイギリスの当局は承認しない姿勢を示しています。

FTCは、すでに去年12月、買収計画の阻止を求める訴えを起こしていましたが、12日、7月18日の買収の完了期限までに買収が成立しないよう差し止める請求をカリフォルニア州の裁判所に行いました。

マイクロソフトのブラッド・スミス社長は、ツイッターに「私たちは裁判に自信があり主張を展開できるのを楽しみにしている」と投稿し、争う姿勢を示しています。