kumakuma blog   クマ子の奈良歩き

奈良県の観光やお役立ち情報を発信していきます(*'▽')

雨でも美しい 桜が彩る石舞台古墳・飛鳥寺・橘寺

※コロナの感染拡大により、各イベントも中止され、今年のお花見がどうなるのかは、わかりません。

それでも…

人間の世界がどうであれ、やはり、今年も花は咲きます🌸

昨日、2020年3月21日に山の辺の道を歩いてきました。

春の訪れを感じ、幸せな気持ちになりました✨

春の山の辺の道
春の山の辺の道
桜とユキヤナギ
春の山の辺の道
春の山の辺の道
モクレンと菜の花畑

 

そこで今回は、以前書いた、奈良県明日香村の桜の名所の記事を、大幅にリライトしてアップさせていただきたいと思います(*'▽')

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

奈良県には、桜の名所がたくさんあります。

一番有名なのは、吉野山だと思いますが、飛鳥時代に都が置かれていた、明日香村の桜もとても綺麗な写真を撮ることができます。

 

私が向かった日は2019年4月10日。

あいにく、その日は雨だったのですが、雨の日でも意外と綺麗な写真が撮れました!

今回は、桜が映える明日香村の観光スポットを三つ、ご紹介いたします( ̄▽ ̄)♪

 

   

まるで絵画のような石舞台古墳

「飛鳥」と聞けば、この「石舞台古墳」を一番に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

明日香村のシンボル的観光スポットです!

どんな時期でも、キレイな写真が撮れますが、桜の時期は格別なものがあります。

春の石舞台古墳

石舞台古墳 7世紀前半ころ築造

 

この石舞台古墳が、特徴的な形状をしているのは、早い時期に、墳丘の封土が流出してしまい、巨大な天上石が露出しているためです。

 

乙巳の変で、蘇我蝦夷・入鹿親子が排され、蘇我宗家が滅んだ際に、先祖である蘇我馬子の墓が暴かれた可能性が指摘されています。

また発掘時の状況からも過去の文献からも、蘇我馬子の「桃原墓」ではないかと言われています。 

石舞台古墳内部

玄室内にも入れます

石棺は失われているので、中は空洞ですが、かなり広いです。

時の権力者の墓と言われれば、納得できる規模だと思います。

春の石舞台古墳"

春の石舞台古墳

古墳の周辺はきれいに整備されています

今では成人した息子を、まだ小さい時に連れて来たことがあります。

…が、その頃はまだ整備されていなくて、自由に中まで入ることが出来ました(古墳の中は入れませんでしたが)。

散歩をする人・スケッチをする人・昼寝をする人・子供を遊ばせている人…みんな、思い思いに寛いでいたのを思い出します(;^ω^)

あの頃はあの頃でよかったなぁ~(*'▽')

 

でも、整備しないと古墳の保全にはならないので、今の方が、あるべき姿ですね。

春の石舞台古墳桜/

石舞台古墳の周りに、桜の木がたくさん植えられていますので、春に来られるのはおすすめです。

 

あと、雪の石舞台古墳もなかなか綺麗です。

この場が、一種の額縁のようですね(*‘∀‘)

桜と石舞台古墳

国の特別史跡に指定されています

この日の雨で、山に霞がかかって、結果的に綺麗な写真が撮れました!

青空をバックに…は最高に美しいと思いますが、雨の日でも、いい写真になりますね(*''▽'')
 

《石舞台古墳・利用案内》

入場時間 9時~17時(受付は16時45分まで)

年中無休

入場料 大人300円 小中高生100円 

石舞台古墳問合せ電話番号 0744-54-4577

 

また、桜の時期(桜の開花状況により開催期間は変動)は、石舞台古墳と夜桜のライトアップが行われます。

入場時間 18時~21時 

入場料 大人300円 小中高生100円

※2020年の桜のライトアップは、コロナウイルス感染拡大防止のため中止になっています。

 

石舞台古墳についてはコチラ

私は、ライトアップは行けなかったのですが、友人が行った時の写真を貼ります(2019年4月8日撮影)。

夜桜石舞台古墳和傘

ライトアップ桜石舞台古墳

夜桜ライトアップ石舞台古墳

夜桜も、キレイですね~♪

飛鳥周遊バス「石舞台」下車、徒歩3分です。

近鉄吉野線飛鳥駅から、約3km。レンタサイクルを使われる方も多いです。

ただし、石舞台古墳が近づくにつれて、どんどん勾配がきつくなっていきますので、ご注意ください(;'∀')

道の駅飛鳥レンタサイクルについてはコチラ

 

無料駐車場は、14台まで停めれます。 

すぐに満車になることが多いですが、その場合はすぐ近くに、一回500円の広い有料駐車場があります。

 

我が国最古のお寺と仏像・飛鳥寺(安居院)

次に訪ねるのは、明日香村でも超おすすめのお寺である飛鳥寺です!

このお寺は、596年(飛鳥時代)に完成した蘇我氏の氏寺です。

 

当時は、蘇我馬子と物部守屋との間で仏教を巡り、壮絶な争いが起きた時代でした。

崇仏派だった聖徳太子らの協力を得て、最終的に蘇我馬子が勝利を収め、このお寺が建てられました。

我が国初の本格的寺院でもあり、当初は「法興寺」と呼ばれ、蘇我宗家滅亡後も官寺の扱いを受け、平城京遷都の際にも移転されました。

 

その移転されたお寺が、現在、奈良市にある「古都奈良の文化財」として世界遺産登録されている「元興寺」です。

元興寺についてはコチラ☟ 

www.norikuma2.com

尚、平城京遷都後も、ここのお寺の法灯は守られ「本元興寺」と呼ばれました。

平安・鎌倉時代の火災によって焼失し、室町以降は荒廃しましたが、江戸時代に仮金堂が再建されて今日に至っています。

 

平たく言えば、世界遺産で有名な奈良市にある「元興寺」の、もともとのお寺…であります。

現在の正式名称は「安居院」といいます。

春の飛鳥寺

新西国第九番霊場 聖徳太子遺跡第十一番霊場 でもあります

 

本堂の中に、寺宝が安置されています。

ここは、なんと写真撮影OKで、お寺の方々も大変ご親切で、仏像の説明も丁寧にしてくださいます。

 

そして、何より有名なのが、この「飛鳥大仏(釈迦如来像・重要文化財)」です。

この仏像が、日本で作られた最古の仏像と言われています!

飛鳥大仏

609年に造られた 日本最古の仏像です

この飛鳥大仏は、平安・鎌倉時代の大火災で全身罹災したため、顔面と右手中央の三指以外は、後補されています。

そのために、国宝の指定を受けていないものと思われます💦

ですが、アルカイックスマイルを湛えた、威厳のあるお顔、飛鳥時代の仏像のお顔ですね。

    飛鳥寺御本尊


日本最古の仏像だけあって、ものすごい威厳を感じます。

そして、大きいです。

飛鳥に来られるなら、ぜひ見て頂きたい仏像です。

 

本堂の中には、その他にも「聖徳太子孝養像」があります。

聖徳太子孝養像

木造 室町時代

綺麗なお顔の、清楚な像で、とても印象深いです。

 

また「阿弥陀如来坐像」も安置されています。

阿弥陀如来像

木造 平安時代

そしてお庭も、とても風流です。

    桜の飛鳥寺庭

桜の花びらの絨毯がキレイ。

    飛鳥寺庭鐘楼

この鐘楼、実際に撞くことが出来ます。

    飛鳥寺鐘を撞く女性

《飛鳥寺(安居院)・拝観情報》

〒634-0103 奈良県高市郡明日香村飛鳥682

電話番号 0744-54-2126

拝観時間 9時~17時半(受付は17時15分まで)<4月~9月>

     9時~17時(受付は16時45分まで)<10月~3月>

4月7日から4月9日の間は拝観停止

入場料 大人350円 中高生250円 小学生200円

飛鳥寺についてはコチラ

飛鳥周遊バス「飛鳥大仏前」下車です。

近鉄吉野線飛鳥駅からなら、約3km。比較的、平坦な道のりなので、レンタサイクルもおすすめです。

駐車場は、普通車500円になります。

 

飛鳥寺番外編・入鹿の首塚

この飛鳥寺の境内を西に通り抜けた先に、五輪塔があります。

境内の外なので、自由にお参りできます。

入鹿の首塚 と伝わる五輪塔

入鹿の首塚 と伝わる五輪塔

645年の乙巳の変で、中大兄皇子(のちの天智天皇)や中臣鎌足らに排斥された蘇我入鹿の首がここまで飛んできたとの伝承があります。

ちなみに、乙巳の変の舞台として知られる「伝飛鳥板蓋宮跡」は、だいたい400mくらい離れています。

飛んだとしたら、凄い光景ですね(;´Д`)

 

また、中大兄皇子と中臣鎌足が蹴鞠を通じて出会ったのが、このあたり…にあったと言われている「槻の木の広場」だそうです!

そう思ってここに立つと、さらに感慨深いです。

 

中大兄皇子と中臣鎌足についてはコチラ☟ 

www.norikuma2.com

入鹿の首塚から見た飛鳥寺

入鹿の首塚から 飛鳥寺を望む

 

聖徳太子の世界に浸る清廉とした橘寺

最後は「聖徳太子誕生所」として有名な、橘寺です。

ここは、何ともいえないくらい、静謐な雰囲気のお寺です(*'▽')

春の橘寺

東門(正門)からの風景


聖徳太子創建七ヶ寺の一つで、新西国第十番霊場としても知られています。

 

創建は不詳ですが、7世紀の終わり(飛鳥時代)には成立していたことが文献によって確認されています。

奈良時代には、光明皇后により仏像も納められ伽藍も整いましたが、平安時代にいったん廃れました。

鎌倉時代の太子信仰の隆盛とともに、再び栄えましたが、戦国時代の戦乱に巻き込まれ、多武峰宗徒によって、ほぼ全ての伽藍を焼討ちされ、その後衰えました。

江戸時代に再興されて今に至ります。

 

とても広い本堂では、中に入ってゆっくりじっくりと、御本尊の「聖徳太子像(重要文化財)」を見ることができます。

橘寺黒駒像

黒駒(太子の愛馬) 後ろは本堂

こちらは、聖徳太子を乗せて、富士山を飛び越えて天翔けて行った…という伝承のある「黒駒」です。

 

橘寺庭

阿字池 左端が「三光石」

聖徳太子が「勝曼経」を講義した時の言い伝えが残る「阿字池」と「三光石」

 

そして、有名な「二面石」は、橘寺境内にあります。

橘寺二面石

本堂の北側にある 飛鳥時代の石造物

善面と悪面があり、これは、人間の二面性を表していると言われています。

橘寺二面石

善面

橘寺二面石

悪面

「悪面」は、ちょっとわかりづらいですが、よく見ると、顔を大きく歪めた表情をしています(笑)。

 

    春の橘寺庭

境内の桜が、見事です!

橘寺桜アップ

橘寺駐車場から見た桜

御本尊以外にも「木造如意輪観音坐像」など、仏像がたくさんあります。

 

また、聖蔵殿(収蔵庫)特別公開時には「木造・日羅立像」「絹本着色太子絵巻」なども見れます。

特に絵巻は、太子の誕生から、太子の死後に嫡子である山背大兄皇子一家が蘇我入鹿に攻め込まれ、太子の子孫が皆で極楽浄土へ昇天していく様子まで描かれており、圧巻です。

橘寺から見た川原寺跡

橘寺の北側に広がる 川原寺跡(弘福寺)

《橘寺・拝観情報》

〒634-0241 奈良県高市郡明日香村大字橘532

電話番号 0744-54-2026

拝観時間 9時~17時(受付は16時30分まで)

年中無休(特別な事情がある場合はのぞく)

入場料 大人350円 中高生300円 小学生150円

※尚、春と秋には、聖倉殿(収蔵庫)の特別公開があります。

橘寺についてはコチラ

飛鳥周遊バス「川原」もしくは「岡橋本」下車・徒歩3分です。

近鉄吉野線飛鳥駅からは、約2km。平坦な道のりなので、レンタサイクルもおすすめです。

拝観者無料の駐車場があります。

 

《参考文献》

・石舞台古墳・飛鳥寺・橘寺発行公式パンフレット 

 

まとめ 

明日香村内を移動するのは、けっこう距離があるので、徒歩では厳しいし、タクシーは予算面で、バスは本数の問題で、それぞれ悩ましいところだと思います。

しかし、村内、特に駅前には、レンタサイクルの店が数多くあります。

また最近では、超小型電気自動車(一人乗り・要普通免許)を借りて、村内を回られる方をよく見かけます。

ご自分に最適な手段で、明日香村観光をお楽しみください。

 

この日も、春の明日香村を満喫しました!

お出かけの予定の時に雨が降ると、憂鬱になりますが、雨のほうが空気がキレイで、いい写真が撮れたり、普段より、人出が少なかったり…

いいこともあります。

これからも、天気に負けず、名所をレポートしていきたいと思います。

 

※一日も早く、コロナウイルスが終息することを祈っております✨

また、拝観情報は、今後の社会情勢により変わることがありますので、ご確認の上お出かけくださいますようお願いいたします。

 

※尚、別ブログ「クマ子の卒母DIARY」の方でアップした記事が、過去最高のブクマをいただきました\(◎o◎)/!

お子さんがいらっしゃる方&自転車を日常的に使う方…などに必要な情報なのではないかと思うので、ご紹介させていただきます☟

www.xkumaco.com

 

最後までお読みいただきありがとうございました<(_ _)>