井の頭池で駆除作業 吉祥寺LCなど参加 外来水草さらに増殖

2022年6月12日 07時16分

ネットを使い外来種の水草を集める参加者ら

 「よみがえれ!井の頭池」をスローガンに、東京吉祥寺ライオンズクラブ(松苗靖会長)は十一日、都立井の頭恩賜公園内の井の頭池(三鷹市)で外来種の水草「コカナダモ」の駆除作業を行った。コカナダモは繁殖力が強く、昨年よりも勢力範囲を拡大。参加者からは「量が多すぎてきりがない」とため息が聞かれた。(花井勝規)
 認定NPO法人生態工房(武蔵野市)やボランティアグループ「井の頭かいぼり隊」のメンバーも参加し、約四十人が一時間半にわたって駆除に当たった。浮輪状のゴムボートで半身水につかって池に入った「入水班」がネットや棒状の器具で水草をすくい取り、それを「陸上班」が集め、リヤカー十五台分を回収した。

棒状の器具で水草をかき集める参加者も=いずれも三鷹市の井の頭池で

 ライオンズクラブの檜田健幸参事(68)によると、クラブが井の頭池や周辺の環境保全活動を始めたのは二〇〇四年。都が一三年度以降に計三回、池の水を抜いて池底を天日で干す「かいぼり」を行った際にも、会員らが参加した。池への土留め柵の設置やごみ拾いなども、クラブとして続けてきたという。
 かいぼり隊員の中山収さん(52)=三鷹市=は「外来種の根絶は難しいが、これからも駆除作業が必要だ。来園者から『頑張ってね』と声を掛けられることが多く、この池が多くの人々に愛されているのを感じる」と話していた。檜田さん、中山さんとも根絶には「かいぼりの実施が必要」と話すが、実現には高額な費用が壁になっている。

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