多様化する家族の形、どう描く 教科書検定、NGが出たケースは

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家庭科の中学教科書を申請した3社すべてが、家族の形について考えさせる記述を盛り込んでいた=宮武祐希撮影
家庭科の中学教科書を申請した3社すべてが、家族の形について考えさせる記述を盛り込んでいた=宮武祐希撮影

 2025年度から中学校で使われる教科書の検定結果が22日公表された。家族観や国際紛争など社会の認識や情勢が動くテーマを積極的に取り上げようとする試みが多くみられた。だが、文部科学省による検定では、同性カップルなど多様化する家族の形を紹介した記述が「不適切」と指摘され、教科書が同時代を描く難しさも浮き彫りとなった。

 家庭科の教科書を申請した全3社が、家族のあり方や多様性について考えさせる記述を盛り込んだ。一方、文科省は「学習指導要領が示す内容に照らして、扱いが不適切である」として、いずれも修正を求める「検定意見」をつけた。

 学習指導要領は「自分の成長と家族や家庭生活との関わりが分かり、家族・家庭の基本的な機能について理解する」としている。

 教育図書は当初、「家族」や「家庭」を説明するページで、人気アニメの中の家族を例示していた。

 主人公が3世代で一緒に暮らす「ちびまる子ちゃん」や、血のつながりのない家族も同居する「名探偵コナン」などの登場人物を紹介し…

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