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名古屋発のコーヒーチェーン「コメダ珈琲店」が勢力を拡大している。展開するコメダホールディングス(HD)は、独自のフランチャイズ(FC)制度で出店攻勢を強めており、国内外のグループ店舗数は19日に1000店に達する。今後は海外展開も進める方針だ。(杉本要)
独自FCで急拡大
コメダHDは18日、東京・新橋に構えた新店舗で、1000店達成の記念式典を行った。19日にオープンする同店で、コメダHDの甘利祐一社長は「関東や関西などでは、まだ出店余地が大きい」と語り、さらなる拡大に意欲を示した。
コメダは1968年創業で、朝にコーヒーを購入すると無料でパンなどが付く「モーニング」や、広めの店舗が人気だ。関東や関西でも出店を加速し、店舗数はこの10年で倍増した。チェーン展開する喫茶店で1000店舗以上となるのは、2004年のドトールコーヒー、13年のスターバックスコーヒージャパンに続き、3番目となる。
急拡大を支えるのが独自のFC方式だ。FC加盟店がコメダ本部に支払うブランド使用料は1席あたり月額1500円の定額制で、売り上げが伸びるほど加盟店側の利益が増える。店舗運営の裁量も大きく、コーヒー1杯の価格は460~700円程度と幅広い。
ただ、競争は激しい。日本フードサービス協会によると、喫茶店の市場規模は1982年の約1兆7400億円をピークに、コロナ禍の2020、21年は8000億円程度に縮小した。コメダは今後、アジアなど海外への出店も強化し、26年2月までに計1200店舗を目指す。