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 三菱地所は2020年9月17日、東京・千代田、中央で進めている「東京駅前常盤橋プロジェクト」について名称や機能の詳細などを発表した。街区名称は「TOKYO TORCH(トウキョウ トーチ)」に決定。合計約2万m2に及ぶ屋外空間や、高さ約390mのタワー頂部に設置する展望施設のデザインなどを明らかにした。全体の総事業費は約5000億円を見込む。

JR東京駅丸の内側から見た、「TOKYO TORCH(トウキョウ トーチ)」全体完成イメージ。2027年度完成予定だ(資料:三菱地所)
JR東京駅丸の内側から見た、「TOKYO TORCH(トウキョウ トーチ)」全体完成イメージ。2027年度完成予定だ(資料:三菱地所)
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「Torch Tower(トーチタワー)」低層部の完成イメージ。施設手前、地上3~6階にホールが入る(資料:三菱地所)
「Torch Tower(トーチタワー)」低層部の完成イメージ。施設手前、地上3~6階にホールが入る(資料:三菱地所)
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 同事業は約3.1ヘクタールの敷地に、約10年をかけて4棟のビルを建設する計画だ。このうち高さ約212mのA棟(21年6月末竣工予定)を「常盤橋タワー」、最も高いB棟を「Torch Tower(トーチタワー)」(27年度竣工予定)と新たに名付けた。常盤橋タワーは既に上棟しており、大手町エリアでは最高高さになるという。

2021年6月末竣工予定の「常盤橋タワー」の外観イメージ。刀を思わせるデザインだという(資料:三菱地所)
2021年6月末竣工予定の「常盤橋タワー」の外観イメージ。刀を思わせるデザインだという(資料:三菱地所)
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 事業の概要は、東京圏の国家戦略特別区域計画の特定事業として16年度に都市計画決定していたが、周辺環境の変化などに対応するため、同社は計画変更手続きを開始。導入する機能の整備方針などを作成した。

再開発事業の都市再生貢献内容を示した図。屋外空間に帰宅困難者支援機能を持たせるなど、防災や環境負荷低減に関する取り組みも追加した(資料:三菱地所)
再開発事業の都市再生貢献内容を示した図。屋外空間に帰宅困難者支援機能を持たせるなど、防災や環境負荷低減に関する取り組みも追加した(資料:三菱地所)
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 トーチタワーの規模は、地下4階・地上63階建て、延べ面積は約54万4000m2だ。中層部のほとんどをオフィスが占める。そして地上57~61階の高層部に客室数約100室の国際級ホテルを誘致し、地上3~6階の低層部に約2000席の大規模ホールを備えることが新たに発表された。敷地近くには東京の玄関口といえるJR東京駅があるため、都心型MICE(会議・展示)などの機能を持たせる狙いだ。

トーチタワーの地上57階に配置するホテルロビー内観のイメージ(資料:三菱地所)
トーチタワーの地上57階に配置するホテルロビー内観のイメージ(資料:三菱地所)
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北から見た街区全体の完成イメージ(資料:三菱地所)
北から見た街区全体の完成イメージ(資料:三菱地所)
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