アマゾン先住民リーダー、新型ウイルス感染症で死亡

Paulinho Paiakan

画像提供, AFP

画像説明, カヤポ族リーダーのパウリーニョ・パイアカン氏

南米アマゾンの熱帯雨林を守る先住民の1人として最もよく知られる、カヤポ族リーダーのパウリーニョ・パイアカン氏が17日、ブラジル・パラー州南部の病院で新型コロナウイルスによる感染症で死亡した。

パイアカン氏は65歳前後だったとみられる。

パラー州周辺は新型ウイルスのパンデミック(世界的流行)の被害が甚大で、特に先住民コミュニティーが影響を受けている。

「時代の先駆けだった」

環境保護団体「プラネット・アマゾン」創設者のゲルト=ピーター・ブルッフ氏は、「パイアカン氏はアマゾンを救うために、生涯をかけて、先住民を中心とした世界的な協力関係の構築に尽力した」とAFP通信に述べた。

「パイアカン氏は時代の先駆けだった。我々は極めて貴重なガイド役を失った」

パイアカン氏は1980年代、ブラジルによるベロ・モンテ水力発電ダムの建設計画に抵抗し、国際的な注目を浴びた。ベロ・モンテ水力発電ダムは世界で3番目の規模。

1998年には、18歳の女性をレイプしたとして有罪判決を受けた。同氏の妻も犯行をほう助した罪で有罪となった。

パイアカン氏の支持者たちは、同氏の名声を傷つけるために仕組まれたものだと主張している。