そのヴィデオ会議ツールやスタンディングデスクは、本当に“正しい”使い方? 在宅勤務に便利なテクニック

新型コロナウイルスの影響で在宅勤務が増え、ミーティングがヴィデオ会議になったり、自宅にスタンディングデスクを導入したりした人もいるだろう。だが、それらの便利なツールを、“正しく”使えているだろうか? 専門家からのアドヴァイスを紹介しよう。
そのヴィデオ会議ツールやスタンディングデスクは、本当に“正しい”使い方? 在宅勤務に便利なテクニック

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ZoomやSkypeを使ったヴィデオ会議を成功させる5つのヒントを紹介しよう。PHOTOGRAPH BY MARIA LOKKE

「Zoom」を利用したヴィデオ会議に遠隔で参加する人も、仕事で座りっぱなしの人でスタンディングデスクを使う人もいることだろう。それなら、ぜひとも正しいやり方を知っておいてほしい。

ヴィデオ会議の“正しい”方法

複数の人が参加するヴィデオ会議でそつなく行動することは、簡単そうに思えて実は難しい。「URLへのリンクをクリックするだけなら、技術的な知識はほとんど必要ありません」と、メディア向けのコーチングに携わっているルース・シャーマンは言う。「でも、そのあとの行動がひどすぎる人たちが、どれほど多いことか。それを知ったら驚きますよ」

シャーマンは有名人や企業幹部を対象に、デジタル環境下おけるプロフェッショナルらしいふるまいを指導している。以下に彼女からのアドヴァイスを紹介するので、冷静にして準備万端、自信に満ちあふれた印象を与えるコツを試してみてほしい。画面上で完璧なパフォーマンスを披露できるだろう。たとえ腰から下はパジャマ姿だとしてもだ。

1)画面うつりを調整する
画面を水平に3分割して顔の位置を決めよう。上から3分の1のラインに両目の位置を合わせ、なおかつ額がフレームからはみ出さないようにする。背景には余計なものを置かないこと。こういった余計なものを、シャーマンは「ノイズ」と呼んでいる。

2)照明を正しく活用する
照明や窓を背にして座ってはいけない。逆光でただのシルエットになってしまうからだ。日中の自然光を正面から受けるのが、最も望ましい。それが無理なら、画面の後ろにライトを置こう。適当なライトがなければ「購入するくらいのことはしましょう」と、シャーマンは言う。

3)印象よく見せる
カメラ映りを考えて服装を決めよう。柄物より無地のほうが好印象だ。1対1のミーティングでは、なるべく身動きせず、カメラのフレームから外れないようにする。

おわかりだろうが、視線はスクリーンではなくカメラのレンズに向ける。ほかの参加者たちはカメラの向こう側にいるので、アイコンタクトの相手もレンズだ。これができるようになるには、思いのほか練習を積む必要がある。

4)音をチェックする
ヴィデオ会議が始まる前に、マイクやスピーカーなどの機器がきちんと接続されているか、正しく動作するか確認しよう。参加人数が5人に満たない場合、マイクは常時オンのままで構わないだろう。大規模な会議の場合は、参加した時点ですぐにマイクをミュートにするといい。

5)参加者意識を忘れない
同時に別のことをして、会議を“お留守”にしてはいけない。「集中していないことはバレていますよ」と、シャーマンは言う。また、説明もなしにヴィデオのスイッチを切ってはならない。断りもなく会議室から出て行くようなもので、あまりに無作法だ。ちょっと休憩したいなら「すぐに戻ります」と伝えてからにしよう。


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スタンディングデスクの“正しい”使い方

スタンディングデスクは、自動的に健康な体へと導いてくれるチケットではない。『NASA式 最強の健康法』の著者で、かつて米航空宇宙局(NASA)のライフサイエンス部門ディレクターを務めた経験をもつジョーン・ヴァーニカスは、微小重力下におけるストレス負荷の研究中に、あることを発見した。ずっと立ったままでいることは、座りっぱなしと同じくらい体に悪いというのだ。

立ったり座ったりを交互に繰り返すのが理想的なのだが、少なくとも立っている間は、前かがみになったり、後ろに反ったり、体の重心を左右の足に移し替えたりと、姿勢は乱れがちになる。机に向かって座っている間、あるいは立っている間も健康に過ごせるよう、姿勢に変化を取り入れてみよう。

PHOTOGRAPH BY MARIA LOKKE

・両足を動かす
いちばん手軽にできるのは、デスクの下にフットレストを置いて、立っている間は片足を乗せておくことだ。ヴァーニカスは左右の足を頻繁に交替させることを勧めている。なぜなら「体は刺激を求めていて、姿勢を変えることによって伝達される信号が、その欲求を満たすから」だそうだ。

・体を動かす
ヴァーニカスは30分または1時間おきに、その場歩きやスクワットをすることを勧めている。体がこうした動きの効果を感じるには合計で20分から30分を要するが、これを何回かに分けてするようにしよう。「20分間の運動を1回だけするのでは、意味がありません」と、彼女は言う。

・膝をつく
床に膝をつくエクササイズは血行促進に最適だと、ヴァーニカスは言う。立ったりひざまずいたりを、すばやく交互に5回ずつ繰り返す。プレゼンテーションソフトで残り3枚のスライドを仕上げるために必要なエネルギーが湧いてくることを期待して、きびきびと続けてみよう。

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TEXT BY ADRIENNE SO

TRANSLATION BY MITSUKO SAEKI