世論操る「仕掛け人」がカオスを増幅させる エンポリ氏が説く処方箋

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渡辺志帆
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 ウクライナや中東では戦闘が止まらず、欧米では政治の混乱が続いている。ソーシャルメディアが生活の一部となり、人々から見える現実は分断・細分化された。私たちの政治に対する要求も、政治との関わり方も多様化した。自らの政治勢力の目的を達成するために、分断に乗じ、テクノロジーを駆使してカオスの増殖を図る人々がいる。

 彼らを「仕掛け人」と呼んで注目したのが、政治評論家で作家のジュリアーノ・ダ・エンポリ氏だ。

 ダ・エンポリ氏は、イタリア人とスイス人の両親のもとフランスで生まれ、イタリア・フィレンツェの副市長や、中道左派レンツィ内閣のアドバイザーを務めた。またジャーナリストやコンサルタントとしての顔も持ち、新聞やテレビを通じて発言し、多くの書籍を出版している。

朝日地球会議2024

ジュリアーノ・ダ・エンポリ氏のインタビューを収めた動画は、「朝日地球会議2024」で配信中です。

 ダ・エンポリ氏が注目された…

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    辻田真佐憲
    (評論家・近現代史研究者)
    2024年10月24日10時40分 投稿
    【視点】

    「今日の民主主義におけるポピュリズムとは、『人々の怒りにアルゴリズムを加えたもの』だ」という指摘は非常に重要ですね。記事ではプーチン大統領やトランプ元大統領の台頭が例として挙げられていますが、その対極にあるような政治勢力においても、「怒り

    …続きを読む