日経平均先物、ブラジルで上場 25日から 中南米初
ブラジルの総合取引所B3は14日、日経平均先物を25日に上場させると発表した。中南米での上場は初めてで、海外では3例目となる。ブラジルでは金利が低下しており、株式運用の需要が高まっている。B3は外国株の取引を拡大する方針で、投資家に資産運用の選択肢を広げる。日経平均先物の上場を皮切りに海外の株価指数先物を増やしたい考えだ。
最低売買金額を小さくしたことが特徴だ。通常の日経平均先物は日経平均株価の1000倍が最低取引単位で、大阪取引所に上場するミニ日経平均先物も100倍となっている。一方、B3での上場では取引単位を50倍にしたため個人でも取引がしやすくなる。
ブラジルでは1月に経済改革を重視するボルソナロ氏が大統領に就任した。10月には年金支給年齢の引き上げを軸とした年金改革法が成立した。同国内の投資家に対しては資産運用を促したい考えで、B3への日経平均先物の上場もその一環だ。今後はアジアや欧州の株価指数先物の取引も手がける考えだ。
日経平均先物は1986年9月、シンガポール国際金融取引所(現在のシンガポール取引所)に海外で初めて上場した。90年9月には米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)に上場し、現在いずれも活発に売買されている。