ネットの音楽オタクが選んだベスト平成アルバム 50→1

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平成三十一年の終わりに462人(と100人近くの無効票)のデータに基づいて作られたベスト平成アルバム最後の50枚です。僕はわりと順当だと思いました。何も異論はないです。あったところで答えが変わるわけでもないけど。令和も2ヶ月近く経ち、平成という時代に何か思うことはありましたか?僕は今のところ何もないです。いつもの日常が続いています。でも時間が経って平成という時代を思い返す時に、このランキングが誰かの手助けになることができたらうれしいです。(ぴっち)

このランキングについて
  • Twitterハッシュタグ、募集記事のコメント欄に寄せられたものを集計しました。
  • 募集期間は平成最後の4/20-30の間。
  • 462人のデータを集計しました。
  • 同点の場合、乱数を発生させて順位づけしています。
  • そのため順位に深い意味はありません。気にしすぎないでください。
  • 150位以内はすべて6人以上に挙げられたものです。
  • レビューは有志によるものです。500字以内ディス無しでやっています。
  • なおレビューは随時追加されます。

 

50. Dir en greyUROBOROS』(2008)

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49. THE YELLOW MONKEY『SICKS』(1997)

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まぎれもなく日本のロックの名盤。「JAM」「SPARK」をリリースして勢いにのる中、本来ならヒット作を入れてアルバムが一番売れるであろうタイミングでレコード会社を移籍しての6枚目のアルバム。タイトルの『SICKS』にもかけてる。

アルバム全体のトーンは暗くタイトルもアートワークも含めアルバムの色が統一されている。「TVのシンガー」ではロックスターが皮肉を歌い、「天国旅行」はもう説明不要なロックアンセムとして語り継がれている。そしてラストの「人生の終わり」の《僕が犯されたロックンロールに希望なんてないよ  あるのは気休めみたいな興奮だけそれだけさ》これが全てだと思う。

文人@FesNatsu

 

48. 米津玄師『BOOTLEG』(2017)

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47. Mr.Children『Atomic Heart』(1994)

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桜井和寿の恋愛観とか人生観がミスチル史上一番いいバランスで表れているアルバムだと思う。平成を象徴する大ヒット曲の「innocent world」なんてサウンドそのものはめちゃくちゃポップだけど、歌われている内容は意外と等身大の青年だったりして、他の収録曲と並べてみても違和感なく『Atomic Heart』というアルバムに溶け込んでいるのが凄いなと後から聴いてみて思ったり。7曲目の「ジェラシー」から急に暗くなってそのままアルバムが終わるのかと思いきや、ラストの「Over」でまた明るくなって終わるというハッピーエンド感が個人的にはとても好き。

バドメン(@kztbdmn

 

46. rei harakami『lust』(2005)

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45. GOING STEADYさくらの唄』(2001)

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暑苦しい体育会系なもんだと思ってたけど、意外と繊細。当たっては砕けそうになりながらも猛進し続けるクソガキがフルチンでぶん殴ってくる姿は美しかった。そういう類の力強さに満ちたアルバム。「BABY BABY」から「銀河鉄道の夜」の流れなんかもう、最高に生き過ぎ。

わど。つまり、ウラニワ(@wadledy

 

44. 三浦大知『球体』(2018)

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各局の音楽番組に出たときにはあれほど盛り上がるTwitterのタイムラインが、2018年12月23日にYouTubeで配信された『球体』独演にほとんど反応無かった。どうしてみんなこんなに凄いものを観ていないんだ、と誰にも届かない言葉をタイムラインという墓場に投げていた記憶がある。この作品と、三浦大知というアーティストの素晴らしさは、まだまだ全然世間に伝わっていなかったのかと、なんだか勝手に孤独を感じてしまって辛かった。

少し月日が経って今、『球体』がこのランキングに入っていた。一体何人がこのランキングに関わっていて、一体何人がこのアルバムに投票して、一体どんな人がこの作品愛しているのか。そんなことは、僕がこの文章を書いている時点では何も知らない。何も知らないけど、自分以外にもこの音楽を堪らなく好きで、あの配信を観て恐ろしいほどの感動を覚えた人は確かにいて、そんな顔も名前も知らない誰か達に想いを馳せてしまった。顔も名前も知らないけど、いつかもし出会えたら、その時はコンビニに売ってる安い酒で軽く乾杯でもしたいな。

ハタショー(@hatasyo5

 

43. スピッツハヤブサ』(2000)

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42. LUNA SEA『MOTHER』(1994)

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41. NUMBER GIRL『SAPPUKEI』(2000)

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40. Flipper's Guitar『ヘッド博士の世界塔』(1991)

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自分たちの敬愛したミュージシャンの楽曲を人力でマッシュアップし、従来の音楽制作の既成概念を打ち破ったFlipper's Guitarだが、その情熱は本作で「楽曲をそのまま使う」ことで完結に至る。サンプリングを導入した本作の素晴らしさは、過去と今が同居して1つに交わっている点だ。The Beach Boysも、Lou Reedも、The Stone Rosesも、Primal Screamも『ヘッド博士の世界塔』の中では一つの直線になり、小沢健二の歌詞が乗り、小山田圭吾が歌うとフリッパーズの楽曲として成立してしまう。『ヘッド博士の世界塔』は音楽の歴史に対してシームレスな感覚と、編集者的センスにあふれたフリッパーズでしか出来ない作品だし、90年代に渋谷系という音楽が生まれた起因である。しかし残念なのは本作は無許可サンプリングのせいでCDの再発はおろか、サブスクでも上げることができないということだ。でもこうやって名作だと語り継がれているのだから、今さら再発も、サブスクにも上げられる必要性もないかもしれない。

ゴリさん(@toyoki123

 

39. andymoriandymori』(2009)

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38. syrup16g『HELL-SEE』(2003)

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シングルをレコーディングする予算と日程を「シングルやだ」って感じで無理やり短期間で15曲作って、シングル価格の1500円で売ったこのアルバム。音のクリア感はそんなにないし、衝動とか勢いとか、ただただ作品を作ることに取り憑かれたような空気感。入念に時間をかけて作り込んでいく今の時代では、なかなかできなそうな一枚。《これは僕の作品です 愛すべき作品です 誰に何言われても 怖いものなどありません》と歌いきってしまうところに見える、作品を生み出すアーティストとしての純粋さが好き。

かめ (@kame16g

 

37. 宇多田ヒカル『Fantôme』(2016)

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36. L'Arc-en-Ciel『TRUE』(1996)

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35. 銀杏BOYZ『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』(2005)

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僕が銀杏BOYZを初めて聴いたのは、今思い出すと"青春"と呼びたくなってしまうような、そんな時代が過ぎた頃だった。大して意味の無い会話しか交わしていない筈なのに、あの頃は今よりも毎日が濃厚で、朝起きるのが楽しみだった。あの頃、僕には好きな子がいた。今考えるとかなり恐ろしいが、その子の全てを肯定してしまえるくらい好きだった。自分が見ている景色の中には、あの子がいた。好きな子は意識的に目で追わずとも、目を開けば必ず視界の中にいた。ストーカーのようでかなり気持ち悪いなと、今は思う。その子とは付き合って、後に別れた。たった数ヶ月の出来事だったけど、これほど誰かを好きになることはこの先絶対に無いと、あの頃から不思議と確信があった。

あの頃の僕は、銀杏BOYZを聴いていなかった。だけど今、銀杏BOYZを聴くと、何故かあの頃を懐かしんでしまう。あの日、僕の世界の全てに思えたあの子。君は今でも、僕の記憶の中で笑っている。

ハタショー(@hatasyo5

 

34. Dragon AshViva La Revolution』(1999)

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33. ASIAN KUNG-FU GENERATION君繋ファイブエム』(2003)

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君繋ファイブエム』を聴きながら登下校していたことは私の青春の一つである。

ログ(@log0035

 

32. チャットモンチー『耳鳴り』(2006)

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普段着な佇まいで等身大の歌を紡ぎながらも、その姿勢は何よりも尖り、何よりも自分たちの鳴らす音に誇りを持つ。その漲る自信と、"ガールズバンド"に向けられる視線への反発が生んだ初期衝動溢れる1枚だ。この題を冠するに相応しいビリビリと痺れるような聴き心地。身体的というよりは、精神的なところにザザザっと残る、そんな余韻が今も続いている。

繊細で超現実的な作風を得意とする高橋久美子、様々な切り口で"女性目線"を描く福岡晃子、ひたすらに自身の情動と向き合う橋本絵莉子と、それぞれの作詞家としての特性は既に完成されつつある。特にえっちゃん、あの人畜無害でほわほわしたムードからは想像もつかないほどに鮮やかに激情を迸らせた筆致に当時中1の僕は震えながら夢中になったものである。例えばクラスの隅でじっと読書にいそしむあの娘も、もしかしたら心の底には滾るものを抱えているのかもしれない、という妄想が捗るようになってしまった。多感な時期に聴くチャットモンチーは、男子にとって非常に危険なものだったのだ。

月の人(@ShapeMoon

 

31. 相対性理論『シフォン主義』(2008)

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新生代の音楽が来た。最後にタワーレコードでCDを視聴して笑撃が走ったのは『シフォン主義』だったかもしれない。やくしまるえつこという天才の存在を知った。ライブ以外ではジャケットやPVでも姿を見せておらず、インタビューも受けずメンバーの写真も公開されず、個々人のプロフィールは曖昧で、メディアへの露出が極端に制限されたバンドだった。そんなプロモーションにハマってしまった。力を抜いた音楽にも聴こえるのに。ガチガチでロジカルで攻めてるようにも聴こえる。そして独自のワードが頭の中から消えてくれない。なんて唯一無二な存在。

ログ(@log0035

 

30. くるり『アンテナ』(2004)

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このアルバムのテーマは「青春の終わり」だ。元々くるりはそういうひとりの人間の人生を実に様々な形態、様々なジャンル、様々な人々、しかし一本の芯で通った流れで今も音楽を紡ぎ奏でてきている、と思っている。希望を持ち東京に出た一人の青年が街で揉まれ、恋をして、思いっきり泣いたり笑ったりして、旅に出て、そして青春が過ぎて行く。青春は必ず終わりが来る。次の先に行かないといけない時が来る。さよならを言わないといけない時が必ず来る。そしてみんな大人になって行く。いつか必ず思い出すのだ、このアルバムを聴いて「あんな青春が自分にあったんだなぁ」と言う事を。

くるりはその記憶のスイッチをこんな形で、アナログの温度と共に一発録音で作りあげた。このアンテナは確実に時代の一枚になったのだ、聴いているあなた、リスナーの時間をかけて。青春が段々と遠くなって過ごしてきた時代と共に想い出になりながら。

もさもさ(@megane_ry_rsr

 

29. 相対性理論『ハイファイ新書』(2009)

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28. サカナクション『sakanaction』(2013)

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27. CorneliusFANTASMA』(1997)

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『ヘッド博士の世界塔』が渋谷系の起点なら、『FANTASMA』は渋谷系の終着点だろう。Flipper's Guitarの『ヘッド博士の世界塔』はそれまで誰もやらなかった、サンプリングをそのまま取り込んだり、過去と現代の音楽をシームレスに引用し、一大ポップ絵巻を作り出した。そのFlipper's Guitar小山田圭吾が3枚目に出したアルバムが『FANTASMA』だ。ディズニーからバッハまでの古今東西の音楽をすごい密度で圧縮。バイノーラル録音を採用し、イヤホン付きで販売された本作は縦横無尽に音が遊びまわり、リスナーが何も考えず没入できる空間を提供した。様々なアイデアが詰め込まれた本作だが、スタンス的には『ヘッド博士の世界塔』と変わらないともいえる。

しかし次作の『Point』は本作とは対照的で音数が少なく空白の多い音楽を目指した。たぶん『FANTASMA』は『ヘッド博士の世界塔』からの編集者的な楽曲作りに対して、落とし前をつけたのではないか。たぶん本人はそんな事まで意識していないだろうが、「GOD ONLY KNOWS」という楽曲タイトルをみると『ヘッド博士の世界塔』のことを思っていたのかな、と考えてしまう。

ゴリさん(@toyoki123

 

26. スーパーカー『HIGHVISION』(2002)

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25. BUMP OF CHICKEN『jupiter』(2002)

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BUMP OF CHICKENのほとんどの作品がサブスクで解禁になった。「デジタル配信とか積極的だったし、バンプ以上にファンを大切にするバンドもいないのに、解禁するの遅すぎるだろ」と毒づきながらも、嬉しかったので全作品聴いてみた。感想を短くまとめれば「もう20年以上活動してるのに相変わらず第一線に立ち続け、常に新しい音楽を求めている」と感じた。ただそうは言いながらも、自分の青春時代に聴いていた『jupiter』だけは何度もリピートする。

「Stage of the ground」のギターフレーズが始まった瞬間に「そうだよ。これ。これ」とニヤけ顔がでスマホの画面をみて、「天体観測」を聴きながら「これって、フジファブリックの「若者のすべて」みたいな曲だったんだ」と新しい発見をしたり。1回で終わるはずが、何度もリピートして楽曲を堪能。ファンを降りて数年経ったが、今でも色あせず、ちゃんと楽しめるポップソングとしてあり続けている『jupiter』は奇跡のような作品だと思う。と思いながらも、隠しトラックのJOYが歌う曲が無いことだけは残念……まあでも、それはCD買った人だけのお楽しみなんだけどね。

ゴリさん(@toyoki123

 

24. 椎名林檎勝訴ストリップ』(2000)

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23. フィッシュマンズ『宇宙 日本 世田谷』(1997)

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佐藤伸治は聴く人をどこへ連れて行こうとしたんだろう、このアルバムに蔓延するどこでもないところな感じ。暗い中、眠気の中で聴くととんでもなくトリップ感を味わされる。個人的には「聴くドラッグ体験」である。目を閉じて闇の中で聴くとズブズブと何かわからないところに飲まれて行く。今ここでどこでもないところに、この闇に飲まれて消えてもいい、そんな感じだ。佐藤伸治の生前最後にリリースされたシングル「ゆらめきIN THE AIR」で「君が今日も消えてなければいいな」と綴ったのだがこれの回答だったんだろうか。

……そして彼は突然、一人で自らに飲まれるが如く言葉と音の欠片を残して本当にこの世からスッといなくなってしまった、なんてずるいのだろう。まだその先の世界を沢山味わってみたかったよ、チクショウめ。

もさもさ(@megane_ry_rsr) 

 

22. チャットモンチー『告白』(2009)

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21. スピッツ『フェイクファー』(1998)

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スピッツのアルバムはここではないどこかのような、架空のような、空想のようなイメージがあるんだけど、この『フェイクファー』に関してはリアルな世界観になっている。僕らが生きてきて、いろんな感情の対象となった『君』がたくさん出てくる。甘くもほろ苦い胸を捕まれるような曲ばかり。叶わなかった、諦めてしまった、置いていってしまった、失くしてしまったいろんなものがリアルに渦巻いている。

ラストの『フェイクファー』の歌詞が最高で全体をまとめてるんだけど《未来と別の世界を見つけた そんな気がした》というスピッツ節が最後に置いてあるのがスピッツらしい。僕ら世代には凄く大切なアルバム。

文人@FesNatsu

 

20. 星野源『POP VIRUS』(2018)

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19. くるり『TEAM ROCK』(2001)

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18. ゆらゆら帝国『空洞です』(2007)

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終着地点であり、原始ともいえる。筒抜けを指摘する/されることの気持ち良さ。サイケデリックは息を潜めて日常を這いずり回る。曖昧なラベル分けのままの正常と異常のスイッチは誤作動を併発しながら暦を刻む。技術は進歩して科学の分析でなにもかもが露わになりながらも、理論上の理解を超えた感情の理解は誰もが困難なまま落とし所をつけようとする。受け入れたくないことだらけだが、全て受け入れてしまうのも罪であるのか。そんなあらゆる葛藤をスープに溶かしたようなアルバムである。剥き出しの本能は残酷で美しく、音に乗せて漂わせるとなんて虚ろで儚くて愛おしいのだろう。愛も暴力もフルコンプリートされている、血肉のバンドサウンド。骨の髄までガツンと響き渡る軋んだ現実の音に、確かな反骨精神の熱を感じる。酷く、青く、さめたようなモノの中から。

わど。つまり、ウラニワ(@wadledy

 

17. THEE MICHELLE GUN ELEPHANT『ギヤ・ブルーズ』(1998)

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16. andymori『ファンファーレと熱狂』(2010)

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15. 宇多田ヒカルDEEP RIVER』(2002)

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14. スーパーカー『スリーアウトチェンジ』(1998)

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長いような短いような気がしたあの頃を振り返ってみたら78分11秒しかなかったです。

チャイルドロック@yama51aqua

 

13. フィッシュマンズ『空中キャンプ』(1996)

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錯綜した感情を断捨離するようだ。真理しか言ってないし、鳴らしていない。たとえ中身がそこに無くても、求め続ける。もういなくなっても、思い焦がれる。意味のない音の羅列と文字の羅列で構成された世界なのに、息苦しくて、自分の幸せはひと口に形容できなくって…ぼんやりと過ごしてしまう。NICE CHOICEをしてく為に、地に足をつけずに空に足跡を汚したり、幽霊みたいに声や音を漂わせて素敵なことをサンプリングしながら更新するだけ。辛いことに襲われてばかりな悲哀のブルーは、鮮やかに快楽に変えて。なんてことはない、昨日のようなずっと前のハナシさ。

わど。つまり、ウラニワ(@wadledy

 

12. cero『Obscure Ride』(2015)

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形骸化したコピペのポップスも、惰性のアーバンなシティポップもこのアルバムには無い。上辺だけ取り繕った借り物の魂が裸足で逃げ出すような、鋭い牙を尖らせる音楽は変貌し続け、都会から世界の端々へもリンクするオーケストラを奏でる。偉大なる音楽へのリスペクトと貪欲な挑戦心が織り成す渾身のソウルが宿り、人々の成長や進化の動力源となる。私がこのアルバムを聴き始めた頃は、手が届きそうで届かない世界へと背伸びした気分になりました。いま聴いても、自己の感性や思考はまだまだ成長過程なんだと実感してしまいます。インプットとアウトプットを絶やさず、思考停止はほどほどに…と自戒させるクリエイティブの権化のような作品。このアルバムの個人的に大事なところは、紛れもなく歌謡曲・ポップスが根付いているところ。主に「Orphans」という名曲に強く滲み出ています。ネオソウルとポップソングのハイブリッド・ミクスチャーに、味わい深い歌詞が余韻を残しつつ、グッドミュージックのバトンを引き継いで塗り替えていく。流麗な心地よさが耳から離れません。これこそ音楽なのだ、と思念も音にリンクさせて意識の活性化を図るのでした。

わど。つまり、ウラニワ(@wadledy

 

11. Hi-STANDARD『MAKING THE ROAD』(1999)

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10. 岡村靖幸『家庭教師』(1990)

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9. 宇多田ヒカル『First Love』(1999)

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天才という言葉が嫌いだ。何も説明していないからだ。宇多田ヒカルがデビューした頃、それまでの音楽を知る人たちは「藤圭子の娘」として彼女を理解しようとした。藤圭子の娘だから歌が抜群に上手で、おまけに曲を作る才能にも恵まれている天才少女。まあ間違ってはいない。でも今の僕はこう認識している。宇多田ヒカルは音楽が日常だった夫婦の下に生まれ育った。音楽で結びついた家族だから彼女は歌を作ることのハードルが低かった。アメリカと日本の両方で育った彼女は英語と日本語の両方を当たり前のように用い、本場のR&Bを感じさせる音楽を作り、それがたまたま熱狂的に支持された。

才能があるからヒット曲を生み出せるわけではない。彼女の旋律と紡がれた言葉が彼女の声で形になり、それがたまたま大きな支持を集めた。それにふさわしい名曲が揃っているのも確かだ。でも良い曲がそのままヒットする甘い世界ではない。彼女の身近な人に向けて作られた音楽が700万枚の売上を記録し、音楽に興味のないクラスの女の子がCDを貸し合うような光景を目にするような、そんな幸福な出会いが起きたことは日本の音楽史上における数少ない奇跡だと思う。

ぴっち(@pitti2210

 

8. Mr.Children『深海』(1996)

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Tomorrow never knows」で日本のトップアーティストに登りつめて、その後もヒット曲を連発したにもかかわらず、収録されたシングル曲は直近の「名もなき詩」と「花」のみ。そして僕にコンドームをくれと叫ぶ「マシンガンをぶっ放せ」を後にシングルカット。90年代のヒットシングルを入れてアルバムを売るというセオリーを無視して『深海』という世界観を統一したアルバムを世に出した。

桜井さんが自殺を考える程の、並の精神状態ではない状況で作られたというのも理解できる。「シーラカンス」を何に例えているのかは聴いた人それぞれの解釈があると思うけれど「左脳の片隅で待ち、僕の心中に住み、愛する人の中に見つける、最後には連れ戻してくれ」と歌っている。そして行き場の無い深海の中を泳ぐように世の中を憂い、人の心の動きを憂い、恋愛の酸いも甘いも全てを歌ってしまった。未だに世界でこれを越えるアルバムは無いと思う。

文人@FesNatsu

 

7 .星野源『YELLOW DANCER』(2015)

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6. ASIAN KUNG-FU GENERATION『ソルファ』(2004)

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今から15年も前のこと。大学の勉強についていけず、何をするにも億劫で休みがちになった自分を救ったのは『ソルファ』であった。「振動覚」のエモーショナルなギター・フレーズや、この世の不条理をかき消すかのような「リライト」での後藤正文のシャウト。気が付けば本作を何度もリピートしたし、アルバムの良さを伝えたいと思い「ねえ、ねえアジカンってバンド知っている?」と大学の同級生たちと話したりした。再び大学へ行くきっかけを作り、私を支えてくれた作品。それが『ソルファ』であった。

時は流れて、2016年。彼らは『ソルファ(2016)』をリリースする。CDショップで12年ぶりに同じバンドの同じアルバムを買う貴重な体験をした本作は、サウンドから滲み出る力強さに歳月の厚みを感じ、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが『ソルファ』と共に生きたと証明した。自分の人生に寄り添った以上、『ソルファ』には正当な評価が下せない。ただ過去と現在を『ソルファ』と『ソルファ(2016)』で繋げた功績は多くの彼らのファンの救いになった。この文章を書いた人間もまた『ソルファ』に救われたのだから。

ゴリさん(@toyoki123

 

5. スピッツ『ハチミツ』(1995)

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このアルバムを初めて聴いた時からずっと魔法のかかったアルバムだと思っていて、聴くと知らない国の知らない街へトリップしてしまう。なのにどこか懐かしい気持ちにもなる。大名曲の『愛のことば』や雨ソングNo.1の『あじさい通り』など名曲だらけ。アートワークも最高なんだけど、ジャケの女の子の顔が見えない所が凄く良くてこのアルバムにマッチしてる。そしてブックレットの中盤にその女の子がヒヨコっぽい人形とタバコを持ってる写真があって、これがまた素晴らしい。スピッツって説明しないけど、歌詞にもジャケにもこうゆう所があるのが謎っぽくて魅力的。

《十五の頃のスキだらけの僕に笑われて 今日も眠りの世界へとすべり落ちていく》で締め括られる。全人類に手に取ってほしい。

文人@FesNatsu


4. BUMP OF CHICKENユグドラシル』(2004)

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3. Perfume『GAME』(2008)

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Perfumeって凄い人達がいるんですよ!!!!」と大声で叫び散らかさなくても、それをわかってくれる人がたくさんいる。そのことがもう何よりも嬉しいし誇りに思います。少なくとも当時はそうじゃなかった。こんな声をケロケロにした音源なかなか無いし、「チョコレイト・ディスコ」だって「ポリリズム」だって、そもそもテクノなんてものがなかなか無い時代の曲でした。Perfume3人と作曲の中田ヤスタカ、この4人だけこの世に存在しても今のPerfumeはいない。こんなにもマニアックでコアなものを受け入れ背中を押した関係者とリスナー、誰一人欠けていたら今のPerfumeは無かったのでは。

はちくん(@Hat_chyu

 

2. 小沢健二『LIFE』(1994)

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このアルバム、なんなんだ一体。ここ数年発表された好きなミュージシャンの好きなアルバムの幾つかが、まるでこのアルバムのようだと形容される感想をちょくちょく見かける。きっとポップミュージックの基盤になった名盤のひとつなんだろうけど、この怪物的な存在感のあるこのアルバムは25年経った今でもとても複雑な音楽性のポップアルバムに聴こえてしまう。だからずっと新鮮だし、これからも聴く先々で魅力を発見してしまうのだろうか。なんなんだこな文章。分からないことだらけだ人生。ライフイズ、ビューティフル。何番煎じかも分からない。でも、そういう事でしょ。複雑だけど美しくあれ、LIFE。

わど。つまり、ウラニワ(@wadledy

 

あまり耳馴染みでなかったであろう多彩なジャンル(特にソウル・ファンクなどのブラックミュージック)を実にオシャレかつポップに、お茶の間や若者の流行のストリームに見事届けてみせた。「大衆音楽とは一体なんぞ?と言う問題があるならまさに100点の回答である。バックサウンドの作り、奏でられている楽器のセレクト、参加ミュージシャン、、ジャケットデザイン、リリース時期…、何から何まで完璧だった。リリースが前だろうが後ろだろうがもし一年違っていたらこれほどまでの名盤にはならず、時代に埋もれて行ってた気さえする、完璧なタイミング。様々がクロスオーバーしたあの時代だからこのアルバムは産まれたのだ。

そんな作品に若かりし日にはありがちである希望、願望、大胆さ、根拠のない自信、大人になってみたい生意気さ。小沢健二はそんな子供のふりをして作品に詰め込んでリスナーの前に現れた。それはこの先リリースして行く作品でだんだん大人の片鱗を見せて行き、今に結実している。育つんだよ、皆。年を取るってこう言うことだよ、と過去や人生を振り返る為にこの作品を残してくれたのだな。あっ、だから『Life』なのか!

もさもさ(@megane_ry_rsr

 

1. 椎名林檎無罪モラトリアム』(1999)

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無罪モラトリアム、以下全て遊び」、自分は椎名林檎と言う人の作品を語るに当たってこの感情しか湧かない。と言うよりそれ以外の感想を湧かせない力のみがこのアルバムを支配している。若干19歳の少女が片田舎の街角で貯め込んだ衝動、欲望、刹那、ありとあらゆる感情を椎名林檎はこのアルバムに全ての自分を封じ込めその輝きと共に41分と言う永遠を産み出してみせた。これが美しくなくてなんなのか。「この一枚で全てを表現できたら、そんな作品を作れたらこの場でもう死んでもいい」と言うかのような無謀とも言える若さ故であろう得体の知れない力。あの時代の輝きを微塵たりとも失う事なく、より輝きを増しただ一つも古くなることなく燦然と日本ロック界に輝き続けている。だから凄いのだ。

彼女はこのアルバムの中に全ての魂を詰め込み、時代を超えて聴く者全てに圧倒的な命を燃やした表現、延々と揺さぶられる感情を見せつけ永遠に生きていることだろう。それはこのアルバムの曲中の詞に刻まれたのだ。《例えあたしが息を止めても》と。

もさもさ(@megane_ry_rsr

 

《あの日飛び出した此の街と君》よりも貴女が正しいよ。って2019年になった今、椎名林檎を肯定してあげたい。

ログ(@log0035

 

ネットの音楽オタクが選んだベスト平成アルバム 150→101

1. 椎名林檎無罪モラトリアム
2. 小沢健二『LIFE』
3. Perfume『GAME』
4. BUMP OF CHICKENユグドラシル
5. スピッツ『ハチミツ』
6. ASIAN KUNG-FU GENERATION『ソルファ』
7. 星野源『YELLOW DANCER』
8. Mr.Children『深海』
9. 宇多田ヒカル『First Love』
10. 岡村靖幸『家庭教師』
11. Hi-STANDARD『MAKING THE ROAD』
12. cero『Obscure Ride』
13. フィッシュマンズ『空中キャンプ』
14. スーパーカー『スリーアウトチェンジ』
15. 宇多田ヒカルDEEP RIVER
16. andymori『ファンファーレと熱狂』
17. THEE MICHELLE GUN ELEPHANT『ギヤ・ブルーズ』
18. ゆらゆら帝国『空洞です』
19. くるり『TEAM ROCK』
20. 星野源『POP VIRUS』
21. スピッツ『フェイクファー』
22. チャットモンチー『告白』
23. フィッシュマンズ『宇宙 日本 世田谷』
24. 椎名林檎勝訴ストリップ
25. BUMP OF CHICKEN『jupiter』
26. スーパーカー『HIGHVISION』
27. CorneliusFANTASMA
28. サカナクション『sakanaction』
29. 相対性理論『ハイファイ新書』
30. くるり『アンテナ』
31. 相対性理論『シフォン主義』
32. チャットモンチー『耳鳴り』
33. ASIAN KUNG-FU GENERATION君繋ファイブエム
34. Dragon AshViva La Revolution
35. 銀杏BOYZ『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』
36. L'Arc-en-Ciel『TRUE』
37. 宇多田ヒカル『Fantôme』
38. syrup16g『HELL-SEE』
39. andymoriandymori
40. Flipper's Guitar『ヘッド博士の世界塔』
41. NUMBER GIRL『SAPPUKEI』
42. LUNA SEA『MOTHER』
43. スピッツハヤブサ
44. 三浦大知『球体』
45. GOING STEADYさくらの唄
46. rei harakami『lust』
47. Mr.Children『Atomic Heart』
48. 米津玄師『BOOTLEG
49. THE YELLOW MONKEY『SICKS』
50. Dir en greyUROBOROS