Stack Overflowがセキュリティ侵害を公表

Catalin Cimpanu (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-05-20 12:19

 Stack Overflowは米国時間5月16日夜、セキュリティ侵害を受けたことを明かし、17日にはその調査について最新情報を発表した。これによると、ハッカーは2週間前にStack Overflowに侵入し、ユーザーアカウントのデータへのアクセスに成功したという。

セキュリティ

 調査内容が発表されたことで、2週間前に同社のサーバー上で何が起きたのかがある程度明らかになった。Stack Overflowは16日、非常に短いメッセージを投稿して、同社の本番システムで深刻なセキュリティ侵害が発生したことを発表し、多くのユーザーを困惑させた。

 Stack Overflowは当初、ハッカーがユーザーデータにアクセスしたことを示す証拠はないと述べていたが、17日にその発言を修正した。

 同社のエンジニアリング担当バイスプレジデントのMary Ferguson氏は、「当社のユーザーデータベース全体が危険にさらされたわけではないが、われわれは攻撃者が特権ウェブリクエストにより、非常に少数のStack ExchangeユーザーのIPアドレスや名前、電子メールが返された可能性があることを確認した」と述べた。

 同社は現在ログファイルを精査しており、影響を受けたユーザーに通知すると同氏は述べている。

 Ferguson氏によると、5月5日に侵入が発生しており、その際、stackoverflow.comの開発版にデプロイされたビルドにバグが含まれていた。侵入者は5~11日の間、活動を控えていたため、同社は侵入を検知できなかったという。侵入者は11日に、同社のシステムに変更を施し、本番環境への特権アクセスを得た。この変更はすぐに確認され、同社はネットワーク全体へのアクセスを無効にし、この侵入について調査を開始するとともに、この問題を修正するための対策を開始したと同氏は説明している。

 Stack Overflowは、ハッカーによるネットワークへのアクセスをすでにブロック済みで、現在はフォレンジック企業と協力してログの監査と同社のサーバー上での侵入者の行動の追跡に取り組んでいると説明している。

 調査は現在も継続中であり、今後も最新情報を発表していくと同社は述べた。

 Stack Overflowの広報担当者は米ZDNetに対し、影響を受けたユーザー数が約250人であることを明らかにした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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