こんにちは。ライターのオケモトです。 テレビゲームやボードゲームなどゲーム全般が大好きです。

今回は、そんな僕でもまだやったことがない種類のゲームを紹介しようと思います。それが……

 

テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム、通称TRPGとは……みんなでテーブルを囲み、

・ゲームマスター(人間)が物語を進行

・プレイヤーはゲームマスターと会話しながらサイコロを使って冒険する

という、トークを主体として楽しむロールプレイングゲームです。

 

と、説明したものの僕は実際にプレイしたことがありません。ゲーム好きとして一度はプレイしてみたい!

 

というわけで今回はTRPGの元祖であり金字塔、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』 を販売している『ホビージャパン』さんにルールを教えてもらいに来ました!!

 

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』日本公式サイト(ホビージャパン)

 


▼目次

【1ページ目】

・ルール説明を受けながらホビージャパンさんとプレイしてみる


 

【2ページ目】

・初心者を集めてプレイしてみる

 

 

「こんにちは。ホビージャパン営業チーム主任・上田です。本日はダンジョン・マスターを務めます」

「だ、ダンジョン・マスター?!?! 今からデスゲームを始める気ですか?」

「いえ、ダンジョン・マスターとは、『ダンジョンズ&ドラゴンズ(以下D&D)』を遊ぶ時に、進行や物語を取り仕切る人のことです。他のTRPGではゲームマスターと呼ばれますね」

「安心しました」

 

「かっこいいフィギュアがいっぱいだ! D&Dはこのフィギュアがないと遊べないんですか?」

「いえ、D&Dを遊ぶ上で最低限必要なのはサイコロと筆記用具だけです。今回は雰囲気を出すためにフィギュアを用意しましたが、無くても遊べます」

 

「サイコロと筆記用具だけで遊べるんだ! といってもサイコロの種類はたくさんありますね」

「20面体や4面体など、6種類は使います。必要なサイコロはD&Dのスターターセットに全て入っています

「とにかくスターターを買えば、とりあえず必要なものは揃うんですね」

 

「あと必要なのは物語や進行が書かれたシナリオですね。D&Dには『A国で魔獣を退治する話』とか『B地方で秘宝を探す話』といったシナリオが無数に用意されていて、登場人物や、『ここでモンスターが出てくる』といった進行が書かれています」

「ダンジョンマスターはそれを読みながら、ゲームを進めていけばいいわけですか」

「飲み込みが早い! 今回はスターターキットに入っている『ファンデルヴァーの失われた鉱山』というシナリオを使います。早速オケモトさんのキャラクターを作りましょうか!」

「待ってました! と言っても、どんな職業が選べてどういう特徴があるのかまったくわからないのですが」

「お任せください。超初心者向けに職業をざっと紹介しますね」

 

▼ファイター

誰よりも武器と鎧の扱いに長ける。剣や斧で戦う戦士

 

「ファイターは近接武器の剣や斧、遠距離攻撃の投槍や弓を使えます」

「物理で押せるファイターって、初心者でも理解しやすそう」

 

▼ウィザード

火や雷など様々な呪文を使う

 

「いわゆる魔法使いですね。D&DのウィザードはMPなどを消費して魔法を発動するのではなく、回数制で魔法を使えます」

「回数制! 下級魔法は5回使えるけど上級魔法は2回しか使えない、みたいな感じなのかな? 使いどころ大事だぞ」

 

▼クレリック

癒し手にして戦士。回復や攻撃魔法も使える

 

「クレリックは回復魔法や攻撃魔法が使えるほか、ファイターのように前に出て物理でガンガン戦えます」

「マッチョな僧兵という設定なんですね。回復が使えるのは強い」

 

▼ローグ

技術と隠密性を活かし敵の弱点を突き、どんな状況でも切り抜ける

 

「ローグは探索や罠の解除に長けているほか、戦闘では素早さをいかして戦うことができます。今回は超初心者のオケモトさんのために色々と省略して紹介しましたが、職業の他に種族の概念もあります」

「どれにするか迷う~~!! でもTRPG初体験ってことで、扱いやすそうな斧使いのファイターにしようかな。グレートアックスで一刀両断したいし!」

 

よーし! このキャラでD&Dをプレイしていくぞー!

 

実際にD&Dをプレイしながらルールを覚えよう

ドンッ!!!!

ホビージャパンでも選りすぐりのD&D好きに集まってもらいました

 

「では始めます!! 皆さんは冒険者のパーティーです。ある日、『荷車を街まで届けたいので護衛してほしい』という依頼人がやってきました」

「さっそくクエストだ。依頼を受けて届けにいきましょうよ!」

「いや、まずは報酬を聞きたいですね」

「危険に見合った額じゃないと、我々が依頼を受ける必要はない」

「報酬は一人当たり金貨10枚です」

「オケモトさん、安いと思ったら値段交渉してもいいんですよ?」

「ええ!? そんなことができるの?」

「そこがTRPGのおもしろいところですね。ゲームを進行しているのが人間(ダンジョンマスター)なので、あらゆる部分に融通が利く」

「例えばゾンビ系のホラーゲームとかで『鍵がないから扉が開かない』ことって、よくあるじゃないですか。そんな時、オケモトさんならどうします?」

「え? 鍵を探しにいくしかないのでは?」

「TRPGだと、マスターに『ショットガンで扉をブチ破れない?』って聞くことが可能です。そしてマスターが『じゃあサイコロで6が出たら開くことにするわ』といった感じで融通を利かせることも可能です」

「他にも『吊橋があります』という状況の時、『その橋はこの人数で渡っても大丈夫そう?』と質問して危機回避したり、会話をすることでゲームをより楽しむことができるんです」

 

「自由すぎる! なるほど、TRPGのおもしろさが垣間見えてきたぞ。じゃあ、今回の依頼も値段交渉してみようかな」

「ではサイコロを振ってください。ステータスから、“看破”の能力値にサイコロの数を足し、達成値に届いていたら値上げ交渉成功です」

※超初心者用に色々と説明を単純化しています。詳しいルールはこちら

「サイコロ振ります。えいっ」

「残念! この数値だと失敗ですね。値上げできません」

「くっ……!」

「オケモトさん、僕からも値上げ交渉をしてみるので、見ててください」

「おぉ、頼りになる男がパーティーメンバーで良かった!」

「サイコロを振って……数値は5です!」

失敗ですね

「何なんだ」

「では、報酬はそのままで冒険に出かけましょう。出発から数日、みなさんは順調に旅を続けていましたが、両側が藪になっている街道を進んでいると、前方に2頭の馬が倒れていました。どうやら矢で殺されているようです」

 

「怪しい! 敵が藪の中に潜んでいるのでは?」

「調べてみる場合はサイコロを振ってください」

「では僕が調べましょう。サイコロを振って……」

 

ドン!

「クレリックが敵を発見し、奇襲を阻止しました」

「ゴブリンがウジャウジャ湧いてきた!!戦闘開始だー!」

戦闘になったらまず行動順を決めます。能力値の敏捷性とサイコロの目を足して、大きい数字順に行動するんです。自分の行動順になると、移動とアクションができます。オケモトさんのキャラは6マスまで移動できますよ」

「この辺はファミコンウォーズとかと一緒だな」

 

各自サイコロを振って行動順が決定

 

「一番手は僕だ!」

「攻撃の場合は、まず『攻撃が当たるかどうか』の判定を行います。20面サイコロと自分の攻撃力を足して、敵の防御値に届いていればヒットです。成功したらもう一度サイコロを振って、何ポイントのダメージを与えるか決めます」

※何回も言いますが超初心者用に色々と説明を省いています。「大体こんな感じ」くらいに思ってください

「なるほど。じゃあ僕は……サブ武器のジャベリン(投げ槍)で遠くから攻撃します!」

「オケモトさんが立っている場所からだと、馬車が障害物になって遠距離攻撃が届きません。移動してからの攻撃になりますね」

 

「地形も考慮しなきゃいけないのか。じゃあ移動してから、サイコロを振って……よし、まず当たることは確定! 続いて与えるダメージ数値を出すために、もう一度サイコロを……4のダメージを与えました!」

「良い削りですね。僕はオケモトさんが削ってくれたゴブリンにとどめを刺します! D&Dのローグは素早いだけではなく、アタッカーとしても優秀なので見ててください」

「おぉ、頼りになる男がパーティーメンバーで良かった!」

「サイコロを振って……さあ、どうだ!?」

失敗ですね。ゴブリンに攻撃が届きませんでした」

「何なんだ」

 

「続いては私が操作するゴブリンの攻撃です。クレリックを弓でを撃ちます! 20面のサイコロを振って、目は……1! 外れですね」

「大外れじゃん」

「当たり判定サイコロの場合、1の目は絶対に外れます。逆に20だとクリティカルヒットとなり必ず当たります。さらにクリティカル時はダメージが倍になります」

「20がでたら会心の一撃ってことか!」

 

もう一体のゴブリンの攻撃はクレリックにヒットし、5ポイントのダメージ。このシナリオではパーティのレベルが低いため、体力は十数ポイントしかない。やばい!

 

「クレリックがやばい!!! 誰かなんとかしてくれー!」

「次は僕のターンですね。30マスまで届くロングボウを使って攻撃します!……よし、ヒット! 9ダメージを与えました」

「お、やりますね。ゴブリンを一体倒しました!」

 

その後、仲間が瀕死の状態になって回復魔法でギリギリ助かったり、オケモトのグレートアックスが外れたりしたが、ゴブリンを残り一匹まで追い詰めた!

 

「続いて、僕のクレリックは回復魔法を……いや、回数制だから万が一の時に備えて温存しとくか。というわけで、攻撃魔法を放ちます! 4のダメージを与えました」

「おめでとうございます。ゴブリンを全滅させました!」

 

「よっしゃーーー! 勝ったーー!!! 本当にサイコロの判定だけで戦闘が進むから、めちゃくちゃハラハラしました!」

「それがD&Dの面白いところでもありますね。緊張感と達成感があるでしょ?」

「はい! 仲間とわいわい話しながらゲームを進めて、連携して……しかもちょうどピンチな感じになるゲームバランス。これはおもしろい! 続きをやりましょうよ」

「残念ながら、今日はチュートリアルなのでここまでです」

「え~! 物語の続きはどうなるの!? もっとやりたい! 他のシナリオもやってみたい!!!」

「申し訳ありません。D&Dのスターターセットをプレゼントするので、編集部の皆さんで遊んでみてください」

「いいんですか?! やった!」

 

やったー! これを使って編集部で遊んでみよう!

 

押さえておきたいルール

・何かがうまくいくかどうかは大体サイコロで判定

・戦闘が始まったらまず行動順をサイコロで決める

・攻撃はまず当たるか当たらないかを判定

・当たったらダメージ数値のサイコロを振る

・地形効果もある

・魔法や回復は回数制だから使い所が大事!

 

 

次のページではボードゲーム好きの編集部ライター4人、僕、原宿、加藤、恐山で『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を遊んでみます!

初心者集団は陰謀を阻止できるか?