ドコモとソフトバンク、フィッシングSMS対策機能を提供--利用料は無料

 NTTドコモ(ドコモ)とソフトバンクは1月13日、フィッシング被害の危険性があるショートメッセージ(SMS)に対する機能の提供を開始すると発表した。

 ドコモは、SMSを悪用したフィッシング詐欺への対策を目的に、危険なサイトのURLなどが含まれるSMSを自動で拒否する「危険SMS拒否設定」を、3月中旬(予定)から提供する。利用者がSMSを受信する前に、送信元情報や本文内容に基づき、同社のネットワーク上でフィッシングSMSを自動で判定。不正なアプリをインストールするように誘導したり、個人情報を盗み出そうとするサイトへ誘導したりするSMSを受信しないようにできるという。

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 「ahamo」ブランドを含む、ドコモ回線を契約するすべての利用者が対象となる。なお、機能の提供後、申し込み不要で自動適用され、無料で利用できる。

 ただし、提供開始時点で「SMS拒否設定」にて「SMS一括拒否」または、「個別番号受信」を設定している利用者には自動で適用されない。また、同機能の利用を希望しない場合は、提供開始後に設定を変更できるという。

 ソフトバンクは、迷惑SMS対策として、「なりすましSMSの拒否」「URLリンク付きSMSの拒否」「迷惑SMSフィルター」の新機能の提供を2022年春頃に開始する。

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 なりすましSMSの拒否では、差出人をソフトバンクなどと詐称したSMSを拒否できるようになる。URLリンク付きSMSの拒否では、携帯電話番号から送られてくるSMSのうち、本文にURLが含まれているものを拒否できる。迷惑SMSフィルターでは、機械学習(マシンラーニング)による解析を活用し、送られてくるSMSを迷惑SMSかどうか判断して拒否するという。悪意のあるウェブサイトへ誘導するようなSMSなどに有効だという。

 「ソフトバンク」「ワイモバイル」「LINEMO」ブランドの回線契約者が対象で、利用料金は無料。

 加えて、これまで提供してきた「電話番号メール拒否・許可」に、アルファベットでの入力指定を追加する。これにより、発信元がアルファベットで表示されている迷惑SMSも拒否できるようになる。

 なお、なりすましSMSの拒否と迷惑SMSフィルターについては、提供開始後に申し込み不要で自動で適用される。利用を希望しない場合には、「My SoftBank」「My Y!mobile」「My menu」または、法人コンシェルから設定が可能。

 フィッシング対策協議会によると、2021年8月に5万3177件を記録して以来微減傾向にあったフィッシング報告件数は、12月に6万3159件と増加。依然として多い状況が続いているという。

 また、警察庁によると、インターネットバンキングに係る不正送金の被害額は、2021年上半期で約4.8億円発生。中でも、SMSやメールから金融機関を装ったフィッシングサイトへ誘導するものが主な手口になっているとしている。

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