婚活において

「太っている」ことは、

男女ともにかなり不利です。

 




むかしむかし、

兵庫県高砂市のJR宝殿駅前のある相談所が、


30代前半の年収600万のシュッとした男性会員を公開した時、入った申し込みは1週間で160件、ひと月で300件でした。

 

※「シュッとした」というのは、関西弁では「すらっとしたいい男」みたいなイメージです

 




しかし、同じ地域でほぼ同じスペックの、

かなりのぽっちゃり男性を公開した時、



申し込みは、

1週間でたった2件でした。

 

 

 


相手の外見よりも

年収や内面を重んじる女性ですら、


ぽっちゃりにはこれほどまでに厳しい。

 

 

 




いわんや、

外見を重視する男性をや。

 






 

一年前に入会した彼女の婚活は、

ちょっぴり苦難の道のりでした。

 





※今日も身バレ防止のため、

少しフェイクが入っています

 

年齢      もうすぐ40の大台に乗る

身長      高め

体重      ぽっちゃり

性格      よく笑う、ほがらか、

             素直、食べるのが大好き

 

※森三中の黒沢かずこさんをイメージしてください

 

 

30半ばになり、そろそろ結婚したいなあと思った彼女は、婚活パーティーや婚活アプリでゆるゆると婚活を始めました。

 

 

しかし、めちゃくちゃ素直で、

すぐに人を信じてしまう彼女にとって、

 


アプリ界は、

まさにダンジョン。






人との出会いもあるけれど

様々なモンスターが跋扈する、

 

危険極まりない場所だったのです。







こっちは真剣に結婚相手を探しているのに、

出会うのはヤリモクモンスターばかり。


ステキな男性に本気になったら実は奥さんがいると言われたり、すぐに部屋に来ようとした男性を断ったらそのまま連絡が取れなくなったり。

 


 



満身創痍でリヴィラの街に戻り、

 

宿屋で泥のように眠った後、

彼女は決心しました。

 

 




私は、すぐに相手を信じすぎる!


40の大台が目の前に迫っている今、

モンスターに騙されてる場合じゃない!

 

人間ばかりがいる場所に行こう!

そしてプロにアドバイスを仰ごう!

 

 



彼女はダンジョンの暗闇を出て、

光溢れる相談所界へ飛び込んだのです。

 

 

 

入会相談に来た彼女は、とっても明るくて感じのいい女性でした。とにかくコロコロよく笑い、初対面でもすぐに心を開く、本当に素敵な方でした。

 



 

しかし、

彼女の体重はまあまあすごい。

 


写真では斜め立ちして頑張ってみても、どうしてもプロフィールの体重部分が異彩を放ってしまいます。

 

彼女に限らず、当社に入会してくるぽっちゃりさんはみんなダイエットを頑張っていますが、それでもひと月に10キロ落としたりはできません。

 

男性からの申し込みは、同じ地域の同年代女子に比べると、かなり少ないものでした。

 

 

ただ、彼女は、

私たちがびっくりするほど、

 

「成婚できる人」

の条件を兼ね備えていました。


 




こちらはイノセントの坂田代表がツイッターで呟き、色んな仲人さんが「ほんそれ」となった内容なのですが、


まさに彼女はこのままの人でした。

 

 

所長から「断られて当たり前!ガンガン申し込みましょう!」と言われた彼女は、毎月申し込み枠を全て使い切るほど申し込んでいました。そのおかげで、体重のハンデはあるものの、なんとか2ヶ月かひと月に一度はお見合いができていました。

 

お見合い日程ではいつもお相手に配慮を欠かさず、自分が申し込まれた側でもお相手に合わせてあげたりと、めちゃくちゃ優しい会員様でした。

 

※日程調整といえば、出した日程を何度も変更してくる方とか、自分から申し込んだのに「相手に言われた日程全部ムリでーす❤️僕の考えた最強の日程はこちら!」とか主張してくる方もいるけど、そんなとき、スタッフは白目剥いてます!


 



彼女はお相手を断るときも、悪口を言うどころか、必ず相手にしてもらって嬉しかったことを伝えてくれるのです。

 

「生活リズムが合わないのでお断りさせていただきますが、お相手はお見合いではドリンクだけでなく、ケーキまでご馳走してくださり、とても気を使ってくださいました。本当に優しい方でした。」

 

 

スタッフ一同、

彼女の取次をするたびに、

「い、いい人ーーーー!!」

と叫んでいました。

 

 

日頃の行いの良さのおかげか、

 

入会して5ヶ月目、

奇跡的に3つのお見合いが成立!

 

ただ、そのうちの1人は、自分から申し込んだものの、正直あまり気乗りしていませんでした。

 

3人の中では家が遠いし、

この人はお断りすることになるかも。

 

 

そう思ってお見合い場所に到着した彼女でしたが、

 



なんと、お相手は、

時間を過ぎても現れませんでした。

 

 

 




その時、

彼女は思い出しました。

 

 




アプリで待ち合わせした相手に、

ドタキャンされたあの日のことを。

 

楽しみに待っていたのに

いつまでたっても相手は現れず、

とぼとぼと家路に着いたあの日。

 

 



どうして、

彼は来なかったんだろう。

 

私が太っていたから?


私を一目見て、

嫌になったから?



だから会わずに帰ったの?

 

 

 




相談所なら、

あんなことはないと思っていたのに。

 

 



涙があふれそうになった彼女の目に、ラウンジ内でバタバタ誰かを探している男性が映りました。

 


あれ?

あの人、お見合い相手だ!!

 



なんと、彼は遠方から来る彼女を待たせないよう、1時間も前から席を取ってくれていたのです!!


 

彼女を見つけて、本当に嬉しそうに手を振る彼に、断ろうと思っていた気持ちはすっかり無くなっていました。

 

いざお見合いが始まって話してみると、彼とは初めて会ったとは思えないほど気が合いました。

 

彼女と彼の家はかなり離れていましたが、盛り上がった2人は、毎週のようにデートを重ねました。

 

彼は彼女には一切お財布を出させず、カバンをいつも持ってくれ、階段を下りるときは先に自分が降りて手を引いてくれ、彼女をまるでお姫様のように扱ってくれました。

 

何気なくジャッキー(酔拳の方じゃなくてクマの方です)が好きだという話をしたら、それを覚えていてくれて、次のデートではジャッキーの人形をプレゼントしてくれたり。





 食事中には、

「ただ僕の前に座ってご飯食べてるだけで、

めちゃくちゃ可愛くてびっくりする」

なんて、

甘いセリフまで言ってくれるのです!!

 

 

こんないい人に会えるなんて!

こんなに大事にされるなんて!

 

 

彼にドキドキしまくり、

幸せを満喫していた彼女でしたが、

 

 

ある時、ふと思ったのです。

 

 

 

アプリでは散々失敗してきたのに、

こんなに都合よく物事が進むものだろうか?

 

ひょっとして、

これは何かの間違いではないだろうか?

 

 

 


彼のことを話してみると、

ご両親はめちゃくちゃ反対しました。

 

タイムリーにも、前日にテレビで

「実録・結婚詐欺特集」

がやっていたのです。

 

「そんないい人が、あなたのことなんか好きになるわけないでしょう!」

「お前はすぐに人を信じ過ぎだ!いつも騙されてきただろう!?」

 

 



彼女は動揺しました。

 



考えてみれば、彼は


「婚活をずっとしているんだけど、断られてばっかりだったんだ。〇〇ちゃんみたいな人に出会えて、本当に良かった。」


と言っていた。

 



でも、あんなに素敵な人が、

あんなに女性をもてなすのが上手な人が、


今までずっと断られてばかりなんて、


そんなことがあり得るだろうか?

 



私より綺麗な人と、いくらでもお見合いができるんじゃないだろうか。

 

 






 

そう。

 




彼女は知りませんでしたが、

彼には理由がありました。

 



とってもステキなのに、今まで選ばれなかった理由が。

 

 



その理由とは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 


















次回

「ぽっちゃりさんが相談所で出会いを求めるのは間違っているだろうか・後編」〜スクロールバーはpixivでもアメブロでも基本仕事をしない〜


後編はこちら









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